表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/17

変わる評価

俺達は家を出て学校に向かっていた。


「ねぇ!りょうにぃ!今日はきっとすごいことになるよ!」

「凄いこと?なんで?」

「そりゃー…いや!それは自分で確かめてね!」

「お、おう。」


一体何が起きるというのだろう。俺は地味な格好を辞めただけだぞ?それに妹よ何故そんなに嬉しそうなんだ?


俺はそんな事を思いながらも涼花と喋りながら学校へと向かう。

学校の近くまで行くと生徒の姿が見えだした。それに何かこっちをジロジロ見ている。


「ねぇ?あの人やばくない?あんな人見た事ない!この学校に来てよかったー!」

「えっ?なにあのイケメン。やば。」

「キャーッ!!やばい!やばいよ!なになにあの人!ちょーカッコイー!!」

「いやどこのモデルだよ。なんであんなイケメンがうちにいんの芸能科のある高校行けよ。」

「やべー男の俺でも惚れるわ。抱いてもらおうかな」

「いやお前何言ってんだよ!気持ち悪いぞ!」

「しかもお前!あれだぞ!この高校の五大美女の涼花様を連れてる!!ありゃマジでやばい!」


そんな声が四方八方から聞こえてくる。一体なんなんだ?


「りょうにぃ!ね?言ったでしょ?校舎の中に入ったら、特に教室に着いたら多分もっとやばいから。」

「ん?そうなのか?」

「はぁ、全く自覚ないんだね。まぁ仕方ないけど。」


涼花はボソッとなんか言ってたが周りがうるさくて上手く聞き取れなかった。

それにしても何なんだろうな俺たち兄妹をジロジロみやがって。


俺はそんなことを思いながら昇降口に到着し涼花と別れた。すると前に昨日の校舎裏の子がいた。


「え……く、九条、君だよね?ど、どうしたのその格好。」

「おはよう!あぁ、そうだよ!九条涼雅だ!どうしたって、なんて言うかまぁイメチェン?」

「いやいやイメチェンの領域をはるかに超えてるよ!!」

「ええ!俺そんなにダメダメか?」

「い、いやそうじゃなくて、むしろその真逆というか。と、とにかくこっち見ないで!」


えぇ!俺は今明らかに拒絶されたよな。ガーン……まぁ俺ってそういうもんだよな。トホホ


「……君?九条君!」

「あっ!ハイハイ!」

「もう!ボーッとしてないで早く教室行こ?」

「あ、あぁ、そうだな。」


なんだよ!こっち見ないでって言ったくせに。教室まで一緒に行こうだと?なんだよツンデレかよ。


「てかこっち見ないでとか言ってたのに、もしかしてツンデレ?」

「なっ!!!!そそそ、そんなわけ、ななな、ないでしょ!バカにしないでよね!ふんっ!」


いやこれ明らかにツンデレよね。くっ可愛いじゃねーかよクソウ!


「ところで昨日名前聞き忘れてたんだけど、教えてくれない?」

「あっ!そうだったわね。私の名前は【御坂鈴音】よ」

「そうか、ならすずだな。」

「なっ!///バババ、バカー!!!」


あれー?普通に名前呼んだだけなのになんでそんな全速力で逃げるのー。しかも顔真っ赤っかだったし。大丈夫かな?


そうなこと思いながらも俺も少し遅れて教室にはいる。どうやらもうみんな居るようだ。

するとクラス全員が俺の方を向いてきた。

そして全員が口を揃えてこう言った。


「「「「「…………え?だ、誰?」」」」」


今日の俺はずっとこの調子なのだろうか。俺のイメチェンは失敗だったんだろうか。

誰にもわかって貰えないって辛いよね。


って先に行ったすずがいない。どこに行ったんだろう?

そんなことを思いながら自分の席に座る。するとまたしてもクラス中全員が大声をあげる。


「「「「「え、えぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」」」」」


俺はそれがうるさすぎて耳を塞いだ。

そしてしばらくしてから周りを見渡す。やっぱりすず来てないなー。いつもの陽キャ三人衆は居るのに。まぁそのうち来るだろう。


それにしても皆俺のほうを向いて口を開けてるんだけどなんだろう?


「え、えーと?みんなおはよう」


「「「「「うっ……」」」」」


あ、あれ?普通に挨拶しただけなのにうずくまってどうしたんだろう。しかも女子が特にやばい。

すると委員長の女の子がこっちにやって来た。


「え、えーと、ここはその……九条君の席なんですが。」

「え?何言ってんの?委員長?ここ俺の席なんだけど。」

「はい。ですからここは貴方の席では……」

「だから俺が九条涼雅だって!」

「……え?」


「「「「「はぁー?お、お前があの九条だってー!!!」」」」」


おいおいお前って酷いな。ろくに喋ったことも無いくせに。

まぁーいいけど。

すると、クラスメイトが混乱している中、教室のドアが開いた。


「ちょっと!九条君!私の事は今は(・・)名字で呼んでちょうだい!わ、私の身が持たないから。」

「お、おう。わかったよ!御坂」

「そ、それでいいのよ!ふんっ!特別なんだからね!」

「そうかい!ありがとう。それよりいいのか?ココはもう中だぞ?」

「へ?……あ……お、終わった。」


いきなり俺になん会いに来たと思ったらすぐに顔を青くして倒れ込むなんてなんか忙しいやつだな。まぁ元気づけてやるか。


すず(・・)もうすぐ授業始まるぞ。しっかりしろよ。」


少し近くによりそう囁いた。すると御坂はみるみる顔を赤くしていきフラフラした足取りで自分の席に座った。


フフ、これであいつも元気出だろ!よし俺も授業の準備しよーっと!


そうして大波乱の高校二年の生活が幕を開けたのであった。


【是非ともお願い致します】


この作品を少しでも応援したいもっと読みたいと思ってくれましたら


・ブックマーク追加

・ポイント評価


こちらで応援して頂けると、毎日更新へのモチベアップに繋がります!



ポイント評価は下の『☆☆☆☆☆』から出来ます!


ぜひよろしくお願いします!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ