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喫茶店会議

日間ランキングに少しだけ入りました!皆様ありがとうございます!

クラスで俺の親衛隊ができてるのも知らず。俺達はそのまま喫茶店に来た。


「いらっしゃいま、せ。なな、何名様でしょうか!? 」

「五名で」

「か、かしこまりました」


喫茶店に着き席へ案内をしてもらおうと女の店員さんに人数を言う。

すると店員さんはみるみるうちに顔を赤くしていき少し緊張した面持ちで接客してくれた。


「ご、ごちゅうもんがおきまりになりましたらら、お、お呼びくださいませ」


何を緊張しているのだろうか?そんな緊張していたら今後の仕事にも影響が出ると思い、俺は店員さんに軽く微笑み頷いた。


すると店員さんは顔を真っ赤にして厨房へと下がって行った。


「全くりょうにぃは自重ってものを知りませんね」

「全くもってそうね。私店員さんに同情しちゃうわ」

「ほんとに。九条君もう半端ないって。その顔で微笑まないで。溶ける……」

「ハァハァ涼雅様。なんて甘々なマスク……素晴らしい!」


涼花、御園、御坂、音羽の順に口々に呟いた。


俺はなんの事か分からなかったので聞き流したが、それと同時に少々めんどかったのもある。


「注文の方は皆さん飲み物だけでいいですか?」

「「「「いいですよ!」」」」


ということで飲み物だけ注文し、早速本題に入ることにした。


「コホン!今日集まって貰ったのは他でもありません。皆さんお気づきかも知れませんがお昼休みでの出来事の事でこの場を設けました。」


いつもならもう少し砕けているがなにかスイッチが入ったのだろうか。涼花のやついつもは敬語とタメ口が混じったような話し方なのに。御園もそうだけど。

まぁいいや。


「で?そこのお二人は()とどう言ったご関係で?」

「ちょっと待ってください。それより自己紹介をしてくださいよ。」


早く話を始めたかった涼花と御園、今喋っている人が分からない御坂と音羽、涼花と御園に挟まれて話を聞いている俺という形になっている。ちなみに俺達と御坂達は向き合って座っている状態だ。


「おっと、早く話を始めたいがために、失礼いたしました。私は九条涼雅の妹、九条涼花と申します。」

「私は知ってるよね生徒会長で二年の有明御園、涼雅とは従姉妹なの!」


それについて、御坂達ふたりは涼花の事は大体の予想は着いていたとしても、御園の事は分からなかったらしい。

二人ともとても驚いた顔をしている。


「え?九条君ほんと?生徒会長と従姉妹だなんて?今まで関わってなかったよね?」

「そうなんですか?涼雅様?」


と二人は少々疑った顔でこっちを見てきた。


「あぁ、本当だよ。前はあの格好だったし関わってなかっただけで、家も近いし、毎日夕食も一緒食べてるよ。」

「「っ!!!!」」


二人はまたもや驚いた顔をしていた。はたまた悔しそうな、それはもう色んな顔が混ざった顔をしていた。

それでも可愛いのだから不思議だ。


「なるほどね。だから女の子にも慣れていたのね。おかしいと思ってたのよ。」

「それ!私も思いました!女の子を手玉にとる感じがしていました。」


おいおいひどい言われようだな。


「あっ!その顔!自覚してないでしょ?九条君!今日の学校…と言うより今日のクラスの雰囲気ほんとやばかったんだからね!と、特に朝なんか……モゴモゴ」

「え?なにかやばかった?俺はそんな事感じなかったけど。あっ!でも今日は妙に視線を感じたなー!もしかしてそれがやばかったってこと?」

「はぁ、これは相当ね。」

「ん?」


はてはて御坂は何を言っているのだろうか。


俺が御坂の言っていることを考えている時、音羽がこう言った。


「私は今日朝登校してきて学校についてから友達が噂してたのを知って涼雅様の事を知りました。なのでうちのクラスはそこまででしたね。噂程度だったと思います。」


なんだ?もしかして朝涼花が言ってたことはこれの事なのか?

ええい!全くわからん!


「っで!そちらのお二人のお名前も教えてください!」


おっと!話が脱線していたのかそうだまずは自己紹介だったな!


「あっ!ごめんなさい!私は御坂鈴音と言います。」

「す、すみません!わ、私は鳴坂音羽と申します。」


「はい!御坂先輩と鳴坂先輩ですね!よろしくお願いします!」


涼花がニコッと二人に返事した。


そんな時今まで黙って聞いていた御園が口を開いた。


「納得いかないわね」

「……へ?」

「だから納得いかないと言ったの!」

「お、おい御園何言ってるんだよ?」


いやほんと何言ってんのこいつ?お前そんなキャラじゃ……ハッ!まさか!


「だって!明らかに私より可愛いじゃない!今まで黙って観察していたけど、顔とか仕草とか名前とか声とか身長とか全てが可愛いじゃない!」

「りょ、りょうにぃ……」

「あ、あぁ……おそらく例のアレだな。」

「う、うん」


そう御園がこんなにも【可愛い】に固執しているのは理由がある。そもそも御園は身長が姉妹の中で一番高くスタイルもいいし顔も整っていてさらに大人のオーラが出ている。

そのせいで、周りからは綺麗なお姉さん(・・・・・・・)として見られることが多く、滅多に可愛いと言われたことがない。

それに比べ妹達は小さくて少々無邪気な所があり、綺麗より可愛い妹(・・・・)という風に見られるため姉である御園はそこがどうしても気に入らないようだ。


だから普段家ではできるだけ大人オーラを封じ込めキャピキャピしているのだが……俺から見ればただはしゃいでいるお姉さんにしか見えないのだから少々哀れにも感じる。


ずっと御園愚痴?を聞いていたのであろう。あるいはイメージと違いすぎたか?ともあれ御坂と音羽は呆然と御園の方を見ている。


「おい!御園!その辺にしとけ、今日は違う話しをしに来たんだろ?」

「なんで!そんなに可愛いの?二人とも……あっ、……ご、ごめんなさい!」


やっと落ち着いたか!このモードに入ると厄介なんだよな御園は。


「二人ともごめんな!御園は自分より可愛い物とか可愛い人を見つけると決まって愚痴を言ってしまうんだ!」

「そ、そうなんだ。な、なんか……うん凄かったわ」

「は、はい!私もすごいと思いました!良くもまぁそんなにいっぱい愚痴が出るものかと!」


御坂と音羽でだいぶ感想が違うな。

それに音羽って案外毒舌?


「お待たせ致しました。こちらドリンクになります!」


ってまだ飲み物来てなかったんかーい!

飲み物来てなかったのにだいぶ話が出来たな。いや全く関係の話だったけどもな!


「さてこのままだと遅くなりますし、早く話を進めましょう!」


とそう涼花がいい本格的に話が始まっていくのであった。

長くなってしまったので次回に分けます。





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