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どこにもない心の在処  作者: ニョロ
7/7

中学3年編⑥

久々に書いてみた‼️

里津の姿はなく友里が現れた。鈍痛の残る体ではさしたる抵抗もできず友里宅に強制連行された。


リビングに連れていかれた俺は驚愕した。


なぜかそこには優雅に足を組ながらモーニングティーを(たしな)んでいる里津がいたからだ。


「なんでここに里津がいんだ?」


堪らず友里に聞いた。友里からの返答はなく代わりに里津が答えた。


「『なんで』とはずいぶんな言いぐさね。今は夏休み中なのよ、友達の家でお泊まり会の1つや2つあってもなにもおかしいことなんてないじゃない。」

「………………」


確かに言っていることはどこにでもありそうなありふれた日常の1コマだ。


でもこの人さっきまで俺といましたけど!!しかも1つや2つ?

………絶対嘘だろ!お前も俺と一緒でお泊まりなんてできるほどの友達なんて友里だけだろ!2つ目なんてないんだよ!


口にだすと何が返ってくるか分からないので心の中で叫んだ。

俺の名誉のために言っておくが決して怖かったからじゃない!怖かったからじゃない!


大事なことは2回言わないとね。



「昨日の夜にいきなりお泊まり女子会がしたいって言ってきて大変だったのよ。」


友里が肩を落として経緯を補足してくれた。


友里の家はごく普通の一般家庭と言っても差し支えのない家柄だ。対して里津はお嬢様と呼べるくらいの豪邸に住んでいる。


そんなお嬢様が幼馴染という仲とはいえいきなり泊まるなんて言われたらそりゃ気苦労の1つもあるだろう。


「そりゃ災難だったな。」

友里には労いの里津には非難の意味を込めて言った。


「わたしも悪いと思ったのだけれど友ちゃんも色々とアドバイスが欲しいと思ったからこそなのよ。」

「それについては感謝してるわ。誰かさんに逃げられずにすんだし。」


友里の今にも射殺さんばかりの目に思わず目をそらすと里津が凄くいい笑顔でこっちを見ている。


なんでそんなわたし凄くいいことしましたって顔するの!?お前のせいで俺なんて絶賛絶体絶命だよ!!


里津がここにいる理由なんてどうせどこかから今日の事を聞いたからだと簡単に推察することはできる。問題はそれがどこから漏れたかということだ。


「今日は友里と出かけることは誰から聞いたんだ?」

「脳筋バカよ。」

「……………ちょっと待て………なんであのバカがでてくるんだ?」

「聞いたからよ『友里と圭吾がデートに行くらしぞ。』って。」

「なるほど、里津にリークしたのは貴史だというのはわかった。そしたら貴史にリークしたのは誰だ?」


疑問が一つ解けたと思ったら新たな疑問がでてきた………こともなくこのことを知っているのは俺と友里と里津だけだ。

ではどこに貴史が介入してくる余地があったか………


「友里さん、犯人はあなたです。」


推測だが今日の事を友里が貴史に話してしまい友里が口止めしなかった為にテンションが上がった貴史が里津に言ったという流れだろう。


時間的には昨日の夕方以降が濃厚だろう。そうすれば里津の行動にも説明がつく。


「友里さん…なんで貴史に喋ったの?」


俺が項垂れて聞くと彼女の射殺さんばかりだった目が今にも溺死しそうな勢いで泳いでいた。


「ま、前にあんたが電話にでない時あったでしょ、貴史に探しに行かせた。その後しつこく聞いてきたから……」

「なるほど。」


経緯は把握できたが頭を抱えたくなった。それにだ………


「里津はどうやって貴史から知ったんだ?他にも言ってなかったか?」


最大の問題はここだ。里津にだけ言ったのか、他にも言ってしまったのか。


「多分わたしが最初ね。それとみんなにも言ってあげたら喜ぶわよって言っておいたわ。」

「お前って実はスゲーバカなんじゃないの………」


俺が一番危惧していたことを里津はすでにやってくれていた。


「そんなことしたら俺が死ぬ未来しか見えねぇよ!今日はもう出掛けない!つーか、夏休み中は1歩も家から出たくない!」

「どうして?」

「………………」


友里はなんにも理解してくれない。ホントにこの子バカ!



またのらりくらりと更新していきます(`□´)

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