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機動戦士ガンダム ワッパ乗りのクワラン少尉の記憶

作者: deepmoat1945
掲載日:2026/10/25

本二次創作は、機動戦士ガンダム14話「時間よ、とまれ」に登場するジオン軍ワッパ偵察部隊員のクワラン曹長のその後を描いています。

彼とガンダムが邂逅した過去の記憶に焦点を当てており、派手な戦闘シーンなどは無いことをご承知おき下さい。

なお、彼が登場する漫画「機動戦士ガンダムU.C.HARD GRAPH 鉄の駻馬」は私未読であるため、考慮に入れておりません。

塹壕の上を、連邦軍の航空機が二機、低い唸りを残して通り過ぎていった。

クワラン少尉は土嚢の隙間からスコープを覗いたまま、目だけを空へ向けた。高度は低い。対空機銃を据えている場所からなら、撃とうと思えば撃てる。だが、誰も撃たない。撃てないのだ。

「……いい的なんですけどね」

隣で監視していた若い兵士が惜しそうに言った。

「やめとけ」

クワランはスコープを覗いたまま答えた。

「一発でも撃ってみろ。向こうの丘の奴に、ここですって教えてやるようなもんだ」

「キャノン付きのジムですか」

クワランがゆっくり顔を向けた。

「お前な」

「はい?」

「あれはガンキャノンだ」

「……ガンキャノン」。

挿絵(By みてみん)

「敵の装備くらい覚えておけ。肩に大砲二本背負って、最近こっちの陣地を一つずつ潰してる分厚いデカブツだ。ジムじゃねえ」

兵士が慌ててスコープを覗き直す 

数キロ先。荒れた耕作地と低い丘の向こうに、カーキ色の人型の機影がかすかに見えていた。

その肩が光った。

「伏せろ」

クワランが言う。数秒後。

遠くで二つの土柱が上がった。

続いて腹へ響くような砲声。

ドォン――ドォン――。

若い兵士が息を吐いた。

「……覚えました」

「よしっ」

挿絵(By みてみん)

また航空機が頭上を通過した。今度は輸送機。護衛機までついている。

連邦軍機は回避運動すら取らない。まるで、この空にジオン軍などもう存在しないとでも言いたげだった。

クワランはそれを見送った。

「ちぇっ、なめやがって……いい気なもんだぜ、連邦のやつら」

本格的な反攻が始まってから、まだ半年も経っていない。それなのに、地上の戦況はここまで変わった。

以前なら連邦軍の航空機がジオン陣地の上をこんな高度で飛ぶなど考えられなかった。飛べば対空砲火を浴びた。地上にはザクがいた。空にはドップがいた。

今では、自分たちの方が息を潜めている。空を飛ぶ敵機を撃つことさえできない。撃てば、キャノンが砲撃してくる。その後ろにはジム部隊がいる。さらにその後ろから戦車と歩兵が上がってくる。

西の撤退路は切られた。南も怪しい。補給は来ない。

「俺は下へ降りる」

クワランはスコープを若い兵士へ渡した。

「あいつが動かないか、しっかり見張ってろよ」

「了解」

「あと連邦機が来ても勝手に撃つなよ」

「キャノンに位置がバレる・・・でしょう?」

「よし。ちったぁ賢くなったな」

クワランは塹壕奥の梯子へ向かった。


地下壕へ降りると、空気が重くなった。湿った土の臭い。油。汗。発電機の低い振動。

裸電球の下に4人ほどの生き残った兵士がいたが、誰も話していない。

一人は小銃を磨いている。もう十分きれいなのに、同じ場所を何度も布で擦っている。

別の男は壁にもたれて煙草を吸っていた。

若い兵士は毛布を肩にかけ、床を見つめたまま動かない。

クワランは入口でしばらく彼らを眺めた。

「……おいおい」

返事なし。

「なんだ、お前ら。その顔は」

一人が顔を上げた。

「どういう顔です?」

「死人の顔だ」

「似たようなもんでしょう」

別の男が言った。

「西は連邦に塞がれた。南にも敵。北へ行ったところで燃料がない」

「本部から命令は?」

「ない」

「じゃあ、あとは降伏するか、最後まで戦うかってことですか」

誰も続かなかった。その二つの言葉だけが、地下壕に残った。

降伏。

最後まで撃ち続ける。

クワランにも答えはなかった。

自分だけなら好きに決められる。だが今は少尉だ。部下がいる。

「……まあ、その話はあとだ」

クワランはそこにあったドラム缶へ腰を下ろした。

「あと?」

「そんな死んだ顔で人生最後の決断するな」

上着から煙草を一本取り出し、火をつける。煙を吐いた。

「ひとつ景気のいい話をしてやる」

「少尉に景気のいい話が?」

「失礼だな、お前」

何人かがわずかに笑った。

クワランは言った。

「俺がガンダムを追い詰めた話だ」

笑いが止まった。誰かがゆっくり顔を上げる。

「……何を?」

「ガンダム」

「ガンダムって……あの白い悪魔の?」

「他にあるか?」

今では、その名を知らないジオン兵はいない。

白いMS。

木馬とともに現れる連邦軍の怪物。

無数のザクを墜とした。青い巨星のグフを墜とした。噂によれば黒い三連星のドムも墜とした。

正面から撃っても止まらない。逃げれば追ってくる。近づけばビームサーベル。離れればビーム兵器。

戦場から生きて戻った兵士が口々に違う話をするくせに、最後には決まって同じ名前を出す。

ガンダム。白い悪魔。

「少尉が?」

「ああ」

「本当に、あのガンダムなんですか?」

「ああ」

「追い詰めたって?」

「そうだ」

「何に乗って?」

クワランは煙草を咥えたまま答えた。

「ワッパ」

誰も言葉を発しなかった。

しばらくして。

「……ワッパ?」

「そうだよ」

「偵察用の?」

「そうだ」


ワッパ。

小型のホバービークルである。地表すれすれを高速で飛行し、偵察、連絡、哨戒などに使う。武装といえば機銃が一挺。乗員は装甲に守られているわけでもない。身体をほとんど外へ晒したまま乗る。

ザクと並べれば、兵器というより、むしろ小型車両だった。

「ワッパの機銃でガンダムを攻撃したんですか」

「そんなものが効く相手だと思うか?」

「じゃあどうやって」

クワランがニヤリとした。

「爆弾を貼り付けてやったのさ」

また静かになった。

「……ガンダムに?」

「そうだ」

「ワッパで?」

「何回言わせるんだ」

今度は半信半疑の笑いが起きた。

「その頃はな、俺はまだ曹長だった」

あの頃。木馬がこの地域を移動していた。

そこに連邦軍の新型MSが一機いる、という情報が入った。もちろんガンダムの名そのものは、すでにジオン側でも知られ始めていた。だが今ほどではない。

恐怖の象徴になる前。怪物じみた戦果について、まだ「多少尾ひれがついているんだろう」と考える

兵士もいた頃だった。

当然、実物を見た兵士もいなかった。白くて、ザクと比べてやけに機敏な連邦の新型MS。それだけだ。

「俺たちも、手柄の一つくらい立てりゃ、こんな地べたの戦争からおさらばできるんじゃねえかって思ってた」

「それでガンダムを?」

「若さってやつさ」

地下壕に笑い。

挿絵(By みてみん)

あの時、隣にいたのはソル軍曹だった。クワランはその名前を口にはしなかった。

今どこの部隊にいるのか分からない。生きているかどうかさえ。

そして、その時 囮のザクに乗ったギャル軍曹もいた。その後グフへ乗り換えた。

慎重だがそこそこ腕のいいパイロットだった。しかし、ジム部隊との戦闘で死んだ。

それも話さない。

今日の話は、死人を数えるためのものではない。

「でな。ちょうどその時近くを連邦の輸送機が通りかかった」

ミデア。あの頃、木馬へ補給を行っていた連邦軍輸送機だった。

パトロール網へ入ってきたのを確認すると、まず基地へ知らせる。そしてザクを一機出した。

「輸送機を落とすためですか」

「いや」

クワランは首を振った。

「ガンダムを誘き出すためだ」

ザクがミデアを襲う。木馬が反応する。狙い通り、ガンダムが出た。

「あの時の奴は、バズーカ型の火器を持ってた」

「ビームライフルじゃない?」

「ああ。でかいバズーカだ。ワッパなんかに当たったら、乗ってる奴ごと消し飛ぶ」

ザクの仕事はそこまでだった。ガンダムが出たことを確認すると、撤退。正面から戦わせる意味はない。

「それで白い奴を引っ張った」

森林。木馬から離れた場所。そこでクワランたちは待っていた。

「ワッパを見た白い奴の動きが、一瞬変わった」

クワランは覚えている。巨大なガンダム。

その周りへ、むき出しの兵士を乗せたワッパが飛び出した。

「たぶんな」

クワランは言った。

「野郎、撃ちづらかったんだろう」

「なんでです?」

「俺たちは身体剥き出しだぞ」

MS同士なら撃てる。ザクなら破壊する。

だが目の前に見えるのは、人間だ。バズーカを撃てば確実に人間が吹き飛ぶ。白い奴は強かった。

だがあのパイロットは、その頃まだそういうところが甘かった。

「だから、それを利用した」

ワッパが一機、正面へ出る。

ガンダムが向く。逃げる。反対側から別のワッパ。接近。

そして――。

「磁石吸着型の爆弾を、ぺたっとな」

兵士が吹き出した。

「ぺたっとって」

「本当にそんな感じだ」

一個。二個。さらに別方向から。爆弾を貼る。

「機銃は?」

「使ったさ。ただしガンダムを撃つためじゃない」

ワッパに標準装備された一挺の機銃。それで牽制する。注意をこちらへ向ける。

そして、本命は――貼り付けた爆弾だった。

「一度設置した爆弾は剥がれれば爆発する。爆弾を貼り付けたあと、そいつを機銃で撃って誘爆させりゃいい」

「なるほど」

「ところが、そう簡単にもいかねえ」

ガンダムは盾を使う。位置を変える。ワッパを振り払う。

そして爆弾の一つが付いた盾が爆発した。

そこでようやく、白い奴も完全にこちらの狙いを理解したらしい。

「でも遠隔で爆発させれば――」

「ない」

クワランが言った。

「そんな高級品あると思うか?」

挿絵(By みてみん)

当時のクワラン隊に、高濃度ミノフスキー粒子下でも確実に使える遠隔起爆装置などない。

だから爆弾には時限装置も付けてあった。撃って誘爆できなくても、時間が来れば爆発する。

単純な仕掛けだった。

「で、予定してた分は全部付けた」

また、部下たちが黙った。今度は笑わない。今の彼らは、ガンダムがどれほど恐ろしい機体か知っている。

その装甲へ、生身に近いワッパで近づき、爆弾を取り付けた。

「……よく生きて帰れましたね」

「俺もそう思う」


ガンダムは状況を察して戦闘を切り上げた。木馬の方角へ戻っていく。クワランたちはそれ以上追わなかった。

必要もなかった。時限装置は動いている。

「あとは吹っ飛ぶのを見るだけだと思った」

クワランたちは遠くから双眼鏡で眺めた。

ガンダム。木馬。周囲に集まる乗員。

「最初はな、いいぞいいぞ、慌てろ慌てろってな」

だが、様子がおかしい。一人の人間が機体へ登っている。

白いパイロットスーツ。

「……何してたんです?」

「爆弾を探してた」

「自分で?」

「ああ」

爆弾を見つける。外す。次を探す。一つ。また一つ。

クワランは煙草を灰皿へ押しつけた。

「見てる俺たちは、なんて馬鹿なやつだと思ったよ」

「なんでです」

「普通、逃げるだろ。高いMSだろうがなんだろうが、 爆発するんだぞ」

いつ爆発するか正確には分からない。何個残っているかも分からない。普通なら機体を捨てる。

人間が逃げればいい。だがパイロットは逃げなかった。

「木馬の連中も最初は離れて見てた。爆発すりゃ周りまで巻き込むからな」

ところが時間がなくなってくる。パイロットはまだ一人で爆弾を探している。最後の方になると、クワランたちも笑わなくなっていた。双眼鏡を覗く。残り時間を見る。また双眼鏡。

「俺たちまで、早くしろって言ってたよ」

「敵なのに?」

「だって、あそこまでやったら最後まで見たいだろ 」

やがて、木馬の乗員たちも我慢できなくなった。一人。二人。走り出す。最後には何人もガンダムへ駆け寄った。

「おいおい、全員吹っ飛ぶぞって思った」

だが彼らも手伝った。ガンダムの身体の下に入り込む。爆弾を探す。

機体の一部を少し動かし、隠れていたものを外す。

「そこまで来ると、もう俺たちも敵を見てる感じじゃねえんだ」

クワランの声が少し静かになった。一人の人間が死にかけている。仲間がそれを助けに行く。

ただそれを見ていた。最後の爆弾が外れた。

「あと一分か、そんなもんだった」

彼らは外した爆弾をバギーへ積む。2台のバギーが走り出した。木馬から離れる。しかし時間がない。

「行けよ、もっと離れろってな」

クワランは身振りを交えて笑った。

「俺たちが仕掛けた爆弾なのに、もっとアクセル踏めって」

やがて一台のバギーを放棄し、もう一台のバギーに全員乗り移って全速後退。

その直後。 爆発。 大きな火柱。

しばらくクワランたちは黙っていた。

「作戦失敗は結局失敗ですか」

「見事にな」

そして

「笑った」

「笑ったんですか」

「もう笑うしかねえだろ。全部外しやがったんだぞ」

全部成功したと思った。ガンダムへ爆弾を貼った。時限装置も作動した。逃げる時間もほとんど与えなかった。

それを全部外された。

悔しい。

だがそれ以上に感心した。


「それで俺は気になった。爆弾外した馬鹿って、どんな奴だろうって」

誰かが首を傾げた。

「……まさか」

「ああ」

クワランが笑う。

「見に行った」

「敵陣へ?」

「そう」

「少尉、本当に馬鹿でしょう」

「昔からよく言われる 」

地下壕に笑いが戻った。

「そして俺たちは軍服を脱いで民間服に着替えた」

古いバン。自分たちは地元の青年団。そういうことにした。

「ちょっとチンピラっぽくしてな」

木馬の近くまで行った。何食わぬ顔で。数十分前まで、その白いMSを爆破しようとしていた人間たちがだ。

今思えば、とんでもないことをした。

「わざとMSのこと何にも知らねえふりした」

――これジオンのMSか?

――いや違うんじゃないか。

――連邦の奴ってこんなのか。

そんな調子。物見高い地元の若者。それを演じた。木馬の女の乗員が近づいてきて、どこの人間かと聞いた。

地元の青年団だと答える。そして。

「いたんだよ」

地下壕が静かになる。

「ガンダムのパイロットが」

「……どんな奴でした?」

今なら誰でも知りたがる。ジオン軍が恐れる白い悪魔・・・どんな怪物が操縦しているのか。

クワランも当時、同じことを思った。大男。歴戦の軍人。傷だらけ。何十人も殺してきたような顔。

そんな奴を想像していた。だが。

「ガキだった」

「え?」

「少年」

「嘘でしょう」

「だから、俺も驚いたんだよ」

白いパイロットスーツを着た、十代の少年。疲れた顔。機嫌も悪そうだった。

少し怪我をしているようにも見えた。

クワランたちを警戒したのか、愛想もよくなかった。

「俺たちわざと馴れ馴れしく話しかけてな。パイロットさんか、怪我でもしたのか、そんな怖い顔するなよって」

「少尉、よくバレませんでしたね」

「向こうは俺たちをただの地元民だと思ってたからな」

ガンダム。その足元にいる少年。

クワランは何度か見比べた。どうにも結びつかなかった。

この少年が、あれを動かしている。あのバズーカを撃った。一人の隊員のワッパを吹っ飛ばしやがった。

爆弾を外した。

今ではジオン兵が名前を聞いただけで身構えるMS。

だが、その中にいる人間の名前をクワランは知らない。今も知らない。

ただ、あの顔だけは覚えている。

「それで帰る時にな」

クワランがニヤリとした。

「なんか一言言ってやりたくなった」

「正体でも明かして見せたんですか?」

「馬鹿野郎、殺されるわ」

笑い。

クワランは手を上げて、当時の自分を真似た。

「頑張れよ、大将。そんな感じのこと言ってな」

「敵に?」

「そうさ」

「ガンダムのパイロットに?」

「そうだよ」

「よく生きて帰ってこれたもんですね」

「だから俺は運がいいんだよ」

今度は地下壕全体が笑った。先ほどまで死人のような顔をしていた兵士たちが。クワランも笑った。


だがその間に、ふと昔の顔が浮かんだ。

ソル。今、生きているだろうか。

ギャル。あいつはもういない。

あの日、一緒にガンダムへ挑んだ連中も、今では散り散りだ。そのことは言わなかった。

代わりにクワランは立ち上がった。

「まあ、つまりだ」

「はい」

「今じゃ白い悪魔だなんだと言われてるガンダムも、昔はワッパであそこまで追い込めた」

一人が言った。

「結局、倒せませんでしたけどね」

「お前、そういうとこだけ妙に正確だな」

また笑い。

「俺は倒したとは一言も言ってねえ」

「追い詰めた」

「そうだ」

「そして全部解除された」

「だからそこは言わなくていい」

クワランも笑った。そして少しだけ真面目な顔になった。

「だから、いつ何時でも何が起こるか分からねえって話だよ、それが良いか悪いか、どっちに転ぶかは知らねえがな」

挿絵(By みてみん)

その時。

地上から、またガンキャノンの砲声。

ズン――。

天井から土が落ちる。笑いが止まった。

戦争は終わっていない。連邦軍は近い。弾薬は少ない。逃げ道もない。明日には、この地下壕そのものがなくなっているかもしれない。

それでも。さっきまでより、兵士たちの顔は少しだけましだった。

クワランは梯子へ向かいながら言った。

「死んだ顔するのは、死んでからにしろ」

兵士たちの様子を見届け、彼は上へ戻る。


若い見張りが、まだスコープを覗いていた。

「少尉」

「どんな様子だ?」

「ガンキャノン、まだ同じ位置です。」

クワランは少し笑った。

「よし。今度は間違えなかったな」

「さっきの砲撃はちょっと近かったですが、ありゃあてずっぽう攻撃ですね」

スコープを受け取る。

遠くの丘。カーキ色の機体。

さらに上空では、また連邦軍機が悠々と飛んでいく。クワランはそれを見上げ、鼻を鳴らした。

「いい気になって飛んでやがれ」

そしてもう一度、ガンキャノンへ視線を戻す。

ふと、あの少年も、まだどこかで戦っているのだろうかと思った。

今ではジオン全軍が恐れる白い悪魔。自分が昔、冗談半分に「大将」と呼んだ少年。

戦場で再会したいとは、これっぽっちも思わない。

だが、あいつもまだ生きているといい。

クワランは、それだけは誰にも言わなかった。



私はガンダムの醍醐味はカッコいいモビルスーツだとは思いません。

ロボットSFというジャンルを登場人物一人一人が生き、そして歴史を作ってゆく歴史群像ものへ昇華させてこそガンダムだと思っています。

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