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竜国の姫は、田舎で静かに暮らしたい  作者: コフク
第一章 畑と竜と、戻れない日常

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第19話 紫の髪、帝国、そして速すぎる連絡網

私の言葉を聞いた瞬間、マックスさんの目が輝いた。

「やっぱりそうだったか!

 竜が去った方からコフクと一緒に戻ってきたし、そうかなって」

(……あれ?わたし、早まった?)

「竜を呼んだのも、リリちゃんでしょ?」

「それは置いておいて」

 私は即座に話を切った。

「今回、火を付けた犯人についてです。

 竜が魔獣から、“紫の髪の人たちだった”って聞いたらしいんです」

 マックスさんの目が、すうっと細くなる。

「コルドミリティ帝国人だね。もしくは、コルドミリティ帝国の血が入っている人」

「何が目的なんだか……」

 低い声で、おばあちゃんが言った。

「もしかして、この森に竜が出たって聞いたからかいね」

 おばあちゃんは少し遠い目をする。

「竜国を攻め滅ぼしたのも、コルドミリティ帝国だったね。

 あれは鉱山資源が目的だったと思ったが……」

 胸が、冷えた。

「……竜が出てくるのも、どこかで見てた?」

「可能性はあるね」

 マックスさんは即答した。

「まだ近くにいるかもしれない。

 ウィル!」

 護衛騎士のウィルが、すっと背筋を伸ばす。

「まだいたら捕まえるよう、領主に伝えて。今すぐ」

 ウィルは馬に乗った領主の騎士の一人に声をかけ、彼の戦麓獣ヴァルク・ムースに乗って一緒に駆けていった。

 動きが早い。

「それと、外国が関わるなら国としても問題だ」

 マックスさんは紙を取り出し、魔法で内容を記録する。

「コフク、王都の兄に伝えて」

『ピピイ!(了解!)』

 紙を足に結びつけたコフクは、風のような速さで飛び立った。

「コフク、気を付けて!」

 私は手を振って見送った。

 ……その直後、マックスさんが私をじっと見る。

「もしかしてリリちゃん、竜以外とも話せる?」

 嫌な質問が来た。

「コフクとも、かなり意思疎通できてるように見える」

「え? い、いや……そんなこと、ないですよ」

 全力で目をそらしながら、私は話を畳む方向へ持っていく。

「とりあえず、マックスさんがあちこちに伝えてくれたし、あとはお任せで大丈夫ってことですかね?」

「んー……一応伝える手配はしたけど……」

 マックスさんが、言いにくそうに口ごもる。

おばあちゃんが、はっきり言った。

「リリ。万が一、あんたが竜と関係あるかもって思うもんが他にも出てきたら、あんたも危険になるさね」

 私は固まる。

「……しばらく、何かあっても竜を呼んじゃ駄目ってこと?」

「その前に、髪色で勘づくのが出るかもしれん」

 その言葉に、私は何も返せなかった。

 マックスさんが、静かに口を開く。

「一つ、方法があると言えばある」


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