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kurokuro 短編小説集

軽々リスポーン

作者: kurokuro

俺の魔法は ≪蘇生(リスポーン)≫ だ。死んでも生き返る魔法だ。だがまぁ、色々と使い勝手は悪い。何度でも生き返るのは、嬉しい事だし、生き返ればその前までの傷や、病も治るのだが、俺の意思で魔法を発動することはできない。死んだ時に勝手に発動する。しかも最悪的なのは、一度 ≪蘇生≫ すれば俺の体の時が止まることだ。どう言う事かと言いますと、俺は十六歳の時に初の死を迎えているのだが、生き返ってから成長もしないし、寿命だって消えている。まぁアレだ、ゾンビ的なやつだ。その代わり? と言っちゃ何だが、身体能力は異常にパワーアップされた。これについてはメチャ嬉しい。兎に角、俺の魔法は使えるようで使えないし、何より絶体に死ぬことが無いということが、最高で最低なのだ。ん? 何が最低だってッ



いや~悪い悪い。今生き返ったところ。死んじった! ハッハ~! これで何回目だろな。三百八十五回目くらいかな? さてと、さっきの話に戻るけど、どこが最低なのか? 確かに、もう死ぬことはないしハッピーではあるのだけれど、そんなヤツ政府がほっとく訳ないだろ? もう分かるヤツは分かるんじゃないか? そうさ、俺は政府の奴隷だよ。クソ野郎共の奴隷。具体的に何をされるかと言うと、戦場のど真ん中に ≪瞬間移動(ワープ)≫ させられて敵国を滅ぼすまで帰らせてくれなかったり、魔物の軍勢が押し掛けた時は俺一人で壊滅させられたり、ドラゴンを殲滅させられたりされた。んで、今は魔王城に行って魔王をブチ殺しに来ている。正直殺せる気がしなッ



また死んだ。強すぎるんだよ。今までは首を千切ったり、爪で体を引き裂いたり、心臓を引き抜いて殺してたのに、魔王には近づくこともできてねぇしな。そもそもおかしいんだよ。五大魔法は全部究極まで行ってるし、闇とか光とか使えてるし、何の魔法かは知らんが、心臓を握り潰したりしてるから ≪蘇生≫ したら二十秒後には死んでるし。どうすりゃ勝てんだよ・・・今回のは蹴っとけば良かったかな。そうだよな、大体こう言うのは勇者とかが行くもんじゃねぇのか? 何で俺がこんなこと・・・

「貴様、諦めたらどうだ! 我を殺すことなどできないに決まっているだろう! 貴様程の実力があれば、逆らうことなどできるだろう!」

逆らう? 俺はァ、そうだよ、逆らいてぇよ。でもなぁ! 給料出んだよ! しかも! プラチナ六枚だしなぁ! プラチナ一枚でもありゃ、五年は生きてけんだよ! そんなに価値のあるもんが、六枚だぞ! やるしかねぇよなぁ!


「それに、何故そこまで我に固執する!」


「お前を殺せばボーナスが出るからだ!」



[グチャ、グチャ、ビチャプツリ、グチャア]

「お前は一度きりなんだな、ざぁんねぇん。俺は、何度でも生き返れんだ」

さっ報告して給料貰うか。

「魔王様殺した次は何を殺せばいいんだろうな」

給料給料給料

ボーナスボーナスボーナス

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