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ざまあブームが終わらない。ざまあ系が1年近く流行ってる理由の考察のふりをした愚痴

作者: theta

 皆さん初めまして。数年ほど読み専をしてるthetaと申します。


 私のやる検索方法のひとつに、日間ptの高い順を5ページ程度見て気になる作品を読むといったものがあります。1年前までは月に1,2作は気に入る作品を引くことができていましたが、ざまあ系が猛威をふるい、この1年で引けた作品は4作まで減少してしまいました。

 日間pt順検索は流行り物にのまれやすく、流行り物が自分に合わない場合、興味の惹かれない作品が並びまくって機能不全になるという問題があります。しかし何か月かすれば次の流行りがきて、並ぶ作品の傾向が変わるので、それまでやり過ごせばよかったのです。


 ざまあが出始めた当初はこの流行りは自分には合わないからやり過ごすかと思っていましたが、1年たってもざまあ系ブームが終わりません。ここまで廃れない流行りは異常でこれほど長くランキングを占有してるものは、ハイファン分野だと転生・転移物ぐらいしかないと思います。

 そのため、ざまあ系作品はただの流り物ではなく、環境トップになるための他のテンプレにはない新たな手法や要素が含まれたものではないか考えるようになりました。

 ざまあ系については自分に合わない理由が主な考察内容でしたが、今までのハイファンテンプレとの違いという視点で見ると違う側面が見えてきました。


 ざまあ系は今までのハイファンテンプレより「作品テーマの達成」に必要な文字数がこれまでのテンプレより少なくてよいということです。

 ざまあ系作品のテーマは名前の通りざまあですが、言い換えると「追放相手がひどい目にあう」になります。

 今までハイファンで流行っていた作品のテーマは「主人公が無双する」、「ハーレムをつくる」、「スローライフを送る」といった終わりを規定していないものであるのに対し、「追放相手にマウントをとる」というざまあ系のテーマには「追放相手が作品からの退場する」という明確な終わりがあります。

 旧来のテンプレでは、作品テーマに終わりがないため、満足するまで続ける必要が出てくるため本編完結までの文字数が増えます。なろうハイファンの代表作で完結済のものはほとんどが100万字以上の超大作です。

 対してざまあ系作品は10万字程度でざまあ終了、つまり作品テーマを達成するものがほとんどです。


 10万字というのはよく言われる書籍化の目安であり、ランキングにのる人達にとっては投稿前に貯めたストックにより無理なく1日複数回更新ができる文字数であると思います。

 ランキングで流行り物を漁る上では、2,3週間で超えることがほぼ確定している文字数といえます。

 ざまあ系作品とは作品テーマが3週間以内に達成することが保証された作品であるといえます。

 ランキングにおいて強い長文タイトルを使用すると、タイトルを読むだけで、どんな作品であるかつまり作品のテーマが分かるようになるため、この性質はさらに強力になります。

 長文タイトルを使用したざまあ系作品はタイトルに書いてあることが3週間以内に達成されることが保証される「完結保証済タイトル回収RTA」とでも言うような性質を持つ物になります。


 ざまあ系は嫌な奴がひどい目にあってスカッとするのが見所とよく言われていますが、その見所が「短期間」で「確実」に実行されることが「読む前に分かる」という「完結保証済タイトル回収RTA性」により補強されているというのがざまあ系の強さの要因であると思います。


 この性質は作品の見所を補強する強みがありますが、話が短くなるため、他の要素を入れづらくなるという弱点があります。一点強化の型と言えますが、ざまあ系がこのタイプの最適解なのでしょうか?

 強みを押し出して勝負する場合、その強みがどれだけ多くの人に受け入れられるかというのが問題になると思います。

 なろうで勝負する場合この点において、ざまあは最適解といえないと思います。ざまあが見たくてなろうを見始めた人はまだいないと思うからです。

 多くの人にとってなろうで初めて見る作品は総合pt上位に何年もいるようななろうの代表作になると思います。

 そうした作品は「俺Tueee」「ハーレム」「ナーロッパ」などそれこそなろう系といった要素を含んでいると思います。これもなろう外ではいろいろ言われる要素ですが、なろうを見続けてるひとはそうした要素にあまり抵抗を感じていないと思います。

 なろうの読者層の大半はなろう系を求めてる、少なくとも抵抗がないといえます。

 ざまあ系の「敵がひどい目にあう」というテーマはそうした代表作の中で売りになっている部分ではないため、なろうには「敵がひどい目にあう」ことをどうでもいいと感じる読者がある程度存在することになります。その層にそうしたどうでもいい部分が強調されるざまあ系があうわけがありません。

 強みを強調するなら、読者層にあわせたものを強調するほうがいいはずです。


 ざまあ系とは「敵がひどい目にあう」という作品テーマが「短期間」で「確実」に実行されることが「読む前に分かる」という作品です。

 ここから「敵がひどい目にあう」という作品テーマを別の「すぐ終わりそうなテーマ」に変えることで、「完結保証済タイトル回収RTA性」というざまあ系の強みを持った非ざまあ系作品にすることが可能です。

 ではその「すぐ終わりそうなテーマ」とは何でしょうか?これについてはすぐ終わりそうな主人公が達成すべき目標であれば何でもいいと思います。


 主人公が何かを成す話なら、「俺Tueee」的な話にできます。

 普通の物語の場では、主人公は目標達成の前に何か大きな困難に直面しつまずきますが、あえてつまずきをなくしてスムーズに目標達成することが「俺Tueee」の本質であると思うからです。

 スムーズに目標を達成する「俺Tueee」の爽快さは、ざまあのスカッとさと同程度には「完結保証済タイトル回収RTA性」との相性はいいはずですし、何よりなろう的です。


 私は主人公が少し強くなり強化前だと苦戦するような敵を特に苦戦することなく倒すというのを繰り返す「適正レベル+5攻略」みたいな話が好きです。

 RPGだとキャラの方針を考えて育成する所までが一番好きで、その感覚に一番近いタイプの話だと思うからです。

 私がなろうを見始めたのもそうした作品をアニメで見てなろうに原作があると知ったからです。

 極端過ぎない「俺Tueee」が見たい層と言えます。

 ざまあ系の「敵がひどい目にあう」はどうでもよく、どうでもいい所だらけのざまあ系は苦手です。

 1年過ぎても収束する気配のないざまあブームにはうんざりしていて、愚痴を言いたくて、読み専ですが今回人生で初めてエッセイを書かせていただきました。

 考察っぽいことしてますが、全部愚痴です。俺の嫌いなあいつ滅茶苦茶流行ってるけど、ここが強いだけだから真似すれば俺の好きな奴のほうが強くなれるぞ的な愚痴です。最後に馬鹿なこんなはずではといって死ぬタイプの敵っぽいですね。


 ただこの1年流行りが変わってないという状況は割とまずいのではと思います。

 斬新なアイデアを持った作品が一つ出て、それに影響を受けた作品がいっぱい出るというのがなろうにおける流行の出来かただと思っています。

 流行りが1年近く変わってないというのは、この1年注目されるような斬新なアイデアを持った作品が出てないということです。

 新たな物が出にくい環境になりつつあるということですし、そうした環境を経て衰退したコンテンツはたくさんあると思います。

 1年以上流行り変わってないって、なろう死にかけてない、まじやばくねという感じです。

 なろうがやばいことになってるが何とかしようとしてももう遅いとならぬように、そろそろ何かしらの変化は必要なのではないかと思います。

 

 せっかくの初エッセイもう少しな何か書きたい気もしますが、長くなってきたのでこの辺で終わりにしようと思います。最後までお読みいただきありがとうございました。 

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― 新着の感想 ―
[良い点] 私もざまぁちょっとなーって話を出したことあるので、共感します。 まぁ人気あるのもわかるんですけどね…。 単純に合わないし、お決まりすぎるのも代わり映えなくてなんだかなぁと思ってしまいます。…
[一言] 新しい流行を作れたら。それは作者の夢でもありますね。終わりまですっきり完結までいけるざまあ以上のものを書けるようにがんばりたいですね。
[一言] 個人的に、ざまぁものは読んでいて気分が悪くなることが多いので回避してしまいます。 しかしランキング上位の多くはざまぁ要素入り……世間の需要と自分の嗜好の違いを痛感するばかりです(´・ω・`)…
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