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中二病のうた  作者: 朝倉新五郎
19/20

エスケープ

誰にも内緒にしておくって約束しておくれよ

俺には誰にも言えない物語があるんだ


絵本で聞かされたそれは

有る分けがないと

誰かに教えられたんだよ


ありえねえと叫んでも

踏み潰されて消えるんだ


最近知ったときの衝撃

お前だけには分かるんだよな


俺たちは毎日ずっと

あくせく働いてるだろ?


そんな自由と引き換えの

空っぽな毎日だけさ


在るはずのアレが欲しくても

俺達には降ってこねえよ


中古品の店の端っこに有るだけさ

俺達に見つからねえ場所に


こっそり大事にしまわれて

見つかるはずもねえんだよ


俺タチの前に積んでる

コンクリートの山なんて


一切関係ないだろ

片付けろと誰かが言う


そんなもんは欲しくねぇさ

自由って一体なんだろう


俺達の声はどこに届くんだろう


かわいそう、くそったれ、ごみ溜の巣窟で

一体何処に行けば良いんだよ


バカにされて生きているのさ

そんな事は知ってるんだ見りゃ分かる


夢なんか見ることは

出来ないんだろうと諦めてる


だから俺達は叫ぶんだよよ

立ち上がるすべもなく


地面から夢を見させてくれよ


逃げて逃げて逃げてどこまでも逃げて逃げて逃げてどこまでも

それでも辿り着く場所はくそったれの場所になるんだろう


この世界は変えられない

くそったれの俺の世界


貴方に抱きしめられて少しだけ楽しさを知る


もし貴方がいなければ

俺の人生の半分

腐りきった夜の中で

じっくりと葬られてゆくのさ


だけど俺は思うんだよ

この世界の外に何か

有るんじゃないとかといつでも

遠くを見ているんだよ


くそったれの毎日が

今日も始まるんだけれど

昨日と違うことは十分に知ってるんだ


今のままでいいってことは

俺以外わかってるだろう


羊の群れの飼い主は

キャンディーを食い尽くすから


あーあ、それで良いのかな

もーう、それで良いのかな


面倒くさいと息たれて

なんにもしない生き方じゃ


誰とも一緒なんだよな、俺には我慢ならねえ


出ていくんだ此処を

出ていくんだ何処かに

出ていくんだ彼方に

出ていくんだ俺の外側に

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