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アステリオス--転送遊戯--  作者: 士丞 知
激変必至の第二章
13/13

MITTEI

NINNJAには付き物のMITTEIです。


密偵というものではありません。※表記は途中から変わります。

---------


この世界に、ノトキア達が『刻の女神』に呼ばれて半年。

当初の目標通り、では無いものの目標達成した。その祝いの日。

王座の間にて、『オルガナ帝国』、『法廷国家 アガルテ』、そして『シーズン・アルバート王国』の幹部達が一同に会し、王座に座るノトキアを見る。

あるものは立て膝をつき、あるものは敵のように睨み付け、あるものは友人が戻ってきたかのように微笑んでいる。それらすべてを受け止め、悠然と座っているノトキア。しかし、その表情は困惑の一つ。


「どうして、こうなった……」


頭を抱え、今まで起きたことを思い出そうとするノトキア。

あの後、アルル達をレベルアップさせるため、魔物狩りに出掛けようとして、ルーバーから提案された。ノトキアの能力、龍力法《度重刻渦チャンスタイム》を使用すれば良いじゃないか?と。効果としては、時を重ね続けるというもの。そこで、戦闘を行い、経験値取得の時を重ね続けるのはどうか。

ノトキアは、確かにと言ったものの、デメリットがあることも判っている。それは、実際の戦闘経験が不足してしまうことと。時を重ねれば重ねるほど、弱体化してしまうことだ。一度やってみたことがある(ナヴェルで実験してみたことがある)ノトキア。弱体化は目に見えて……というか、二桁近く落ちるのだ。さすがに使えないと思い封印している。

そのため、ノトキアとアルル、メル、はるちゃ、アルキス、マリアーヌのみでレベル上げ。そして、アルル達がレベル200に到達したとき。ギルドホームに戻ってくれば……。


「何故だ。何故こうなった……」


「ノトキア様。皆、ノトキア様のお言葉をお待ちですよ?」


いつの間にか、城が出来上がっていた。しかも、三国が合併して『アルバート帝国』を名乗っている。おいおい、俺の意思はどこいった?そして、話が飛躍しすぎだ。どうでも良いが。


ノトキアはなんとも言えない表情をする。しかし、そこはノトキア。冷静さを売りにしているのは伊達じゃあない。すぐに表情を引き締め、王座から立ち上がる。そして、城下町が見下ろせるテラスへと。


「『あー……。俺のことが好きな奴も、嫌いな奴も……いると思う。そうだな、この国は俺だけの国じゃあない。ミルタも、ルーバーもいる。ここにいる全員の国だ。皆で造り上げたこの国。ここに、土台(・・)ができたことを、祝おうじゃないか!』」


『おおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!』


----side out world


----side in dragon emperor


さて。立国宣言してから一年。すっかり皇帝の位置に収まっている。正直、これでいいのか?と思うほど、何もない。何故だ。ここらでいっちょ、『主神』が動くか?と思ったが、特になし。はて……。


「ノトキア様」


「おう、何だ」


執政室にて、共に仕事をしていたアリサが口を開く。声音から察するに、嫌なことを思い出したようだな。


「ユルータニア民主国についてです」


「無視。以上。と言いたいが……」


「そうもいきませんよ、もちろん」


「だよなぁ……」


『ユルータニア民主国』。総兵数ウン万。"数は力"を体現してくれる軍団と言える。ゲームの時代は。今はどうなっているかも判らない。が、最近になり我が国へと、ちょっかいをかけている。


「シーズンを呼んでくれ」


「畏まりました、王」


俺の影にいたクロースに、シーズンを呼びにいかせる。何とも言えない、この状況。正直、この世界がなんなのか、速く知りたい。ゲームに近く、ゲームではないこの世界。


フォクセイよ。お前は相も変わらず、時間にルーズ過ぎるぞ?


「準備が整いました、王よ」


「判った。アリサ、行くぞ」


「はい」


-------


シーズン。俺が名付けた、『シーズン・アルバート王国』の管理者たち。スプリング、サマー、オータム、ウィンターの四人。彼女らは基本的に、ギルド……国の運営に携わってきていた。まぁ、仕事はそれだけではないのだが……。


さて。円卓の間で、シーズンたちが静かに座っていた。俺も、いつも座っている席につくと、頭のなかで状況を整理しながら話し始める。


「さて、気付いていると思うが……」


「うん。共和国のやつらでしょー?」


スプリングが頷き、


「まったく。殿の言葉も理解できん獣どもが」


サマーが呆れ、


「ふふ、旦那様が優しすぎるのですよ。もっとこう……」


オータムが提案し、


「そ、それは不味いよぉ……ほら、もっと穏便に……」


ウィンターが宥める。


「おう。いつもの光景だな」


俺は満足しつつ、少しだけ疑問を心のなかで浮かべる。が、どうでもいいか。竜帝の時ほど違和感はないからな。

さて、共和国についての話か。もし、空羽がこちらの世界に存在しているのなら……厄介だが。


「居るとしてもさー、なにもしてこないのわオカシイねー」


スプリングがぐったりと、机へ上半身を寝そべらせる。


「確かにな。もしやもすると、忘れるほどの事があったとも言えるが?」


アリサ……『竜の聖女』に執着を見せていた空羽。ギルドホームを潰した俺に、復讐の怨念に取り付かれていた空羽。そんな奴が忘却するほど執着する何か。興味は尽きないが、何かあったら面倒くさい。


「ふふ、アルルさん達のような方と……お会いしたのでは?」


「アリサに似ている奴でも見つけたか?」


「強ち、間違いでは無さそうです。王よ、この世界(・・・・)の聖女が居るのではありませんか?」


「そういうことか……だったら、クロースやシーズンも居るかもしれないのか……」


「殿。彼女らの話を聞いた限りでは……。この場(・・・)に居る筈では。愚考しますが、この国(・・・)とは別の、この国(・・・)があるのではと」


……確かに、設定上では。だが、不確定要素である俺が出現した時点で、この世界の『|シーズン・アルバート王国《現在ではアルバート帝国》』が別世界……設定の範囲外(・・・・・・)の存在になっているのなら。

サマーが言った、この国(・・・)以外にもこの国(・・・)があることになる。ややこしいが、つまりはそう言うことだ。


「ぱぱが悩むのは、め、珍しいね……」


「んーまぁなぁ。今回は《粉砕☆玉砕☆大喝采(勝鬨の咆哮)》じゃぁ終わらんしな」


「おとーさんは、この世界のおかーさんが変態にとられてもいいのー?変態の国なんて消し飛ばしちゃえばいーじゃん」


「んー?この世界にアリサは一人だけだが……ああ、お前達は知らなかったな。これは、まぁ俺がそんなに焦っていない理由になるが」


そも、アリサとヴァネッサはなんなのか。

アリサは『竜の聖女』という一般NPC。ヴァネッサは『ドラゴンアッシュ』から作られたホムンクルスという使い魔だった。元の世界で、俺があのイベントをクリアした時、アリサは『竜の伴侶』というユニークキャラクターになり、ヴァネッサは『竜の騎士』というユニークキャラクターになった。

ユニークキャラクターとは、唯一無二のNPCである為、扱いがPC……プレイヤーキャラクターとなる。さて、ここまでは良いとして……プレイヤーキャラクターの扱いならば、俺と同じ状況になる筈である。


「つまり、アリサ達はあの時の『竜帝』と共に……のはず」


「あれー?でも、この世界の(うち)は、ここだよねー?」


「……あ?……ん?いや、待て。そもそもの前提が違うのか」


『竜の聖女』は代替わりする。つまり、アリサとは別の『竜の聖女』が存在する。そして、『竜の聖女』は基本的に容姿が変わらない(・・・・・)。空羽は容姿に惹かれていたとすると。


「だから、アリサに固執してたわけではなく……『竜の聖女』に固執していたとすれば」


「ふふ……旦那様、あの綺羅びやかな方はどう説明を?」


「綺羅びやか……?誰だ?」


「あーいたねー。あのー……誰だっけ?」


「忘れてしまうほどの、薄い者なのだろう?良いのではないか、気に留めずにも」


うむ。思い出せん。


まぁ、良いだろう。不確定要素である空羽に比べれば、些末な問題だ。


「ともかく。空羽への対策として、密偵を送り込んで情報を収集したい」


「うぃー」


「承知」


「わかりましたわ」


「う……うん」


まぁ、ぶっちゃけて。どーでもいいんだけどな。


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