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白の王弟と水の姫君2  作者: ユイカ
5.菫色の少女
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 音楽が鳴り始める。

 ホールの隅にスタンバイしていた楽団が、慌ててワルツを演奏し始めたのだ。

 人垣はさあっと隅に寄り、王と少女はホールの中央に出て行った。

 王は少女にダンスを申し込む。少女が受けると、王は小さい少女に合わせるように少し腰を屈めて手を取った。

 エレナは、ぱきんと扇子を折る音を聞いた。

 学長は娘と夫を急かして奥に捌けてく。エレナは慌ててそれを追った。

 ホールの外に出る。

 外に詰めているはずの衛兵たちまでが、突然のうれしいハプニングに見入っているらしい。廊下にはほとんど人がいなかった。もう帰ろうとしている学長を、副学長と娘がなんとか止めようとしている姿が目に入る。

 エレナは廊下の柱の陰に隠れて推移を見守った。

「話が違うじゃありませんの!

 私は王立高等院の学長ですよ!その娘を無碍にして、あんな小汚い小娘に手を出すなんてあり得ない!」

「まあまあ。そういうこともあるさ。

 でも、まだこの子は挨拶して無視されたわけではないんだ。ホールにいれば、まだチャンスはあるかも知れないじゃないか。」

「『かも知れない』で、あんな不快な光景を見続けろと仰るの?!

 だいたいあなたは、いつもやり方が甘いのですわ!ハジ教授のことだって・・・!」

 あっと、エレナは柱から身を乗り出した。

 そのとき、背後からエレナの肩を叩く者があった。

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