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  作者: 明夢 優深
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一日目~雫と大夢~

あの眩い光から数秒。アタシたちの目が眩む程の光はもう止んでいる。

「あれは・・・何?」

アタシは目をしぱしぱさせながら、隣の少年に聞いた。

「あれは、月の光だ」

「月の光!?」

アタシはビックリして少年の方を向いた。

「でも、なんで俺等は月獣(つきけもの)になってないんだ?同時に常闇剣(とこやみのつるぎ)を摑んでいたとしても、こんな事があるのか・・・?」

男の子はぶつぶつ呟いて、外へ歩き出した。アタシもつられて付いて行く。

外に出ると、異常な程の静けさで、周りは誰もいない。

「・・・あれ?母さん達は・・・??」

アタシは外を見回す。と、

「雫」

一言、声をかけられた。

「うひゃあぁああぁ!!!」

アタシは急いで後ろを見ると、母さんがいた。

「母さん!」

「・・・!」

男の子が、もの凄い勢いで母さんを凝視した。こ、怖い・・・。

「シ・・・ずく」

「ん?」

あれ、母さん、ちょっと顔の色悪いよ、大丈夫?

そう言おうとしたら、男の子に

「逃げろ!」

と大声で言われた。

「へ?」

アタシは間抜けな声を出して、少年の方を向いた。すると、

「ぐが・・・グガアアアァァアアァァ!!!!」

母さんが行き成り吼え始めた。

「!?」

驚いて母さんの方を見ようとした瞬間。


ビリッ!!


「う・・・わあぁぁぁああぁぁ!!!??」

右腕の袖を引き裂かれ、おまけに腕に爪跡を残された。

母さん!手デカい!!爪太ッ!!

「下がってろ!!」

男の子はそう言うなり、母さん(?)の顔面に跳び蹴りをかました。

「ギャァアアァァ!!!」

母さん・・・なのかな、本当に。

「おい、お前!」

「へっ?」

「さっきの刀は何処だ!」

「あ、え、え!?・・・あ、あれ!!」

アタシは6m程離れた場所に刀を投げ捨ててしまったらしい。黒々とした刀がそこにあった。

「その刀を俺によこせ!いいな、絶対だ!!」

少年はそう言って、母さんらしき獣に飛び掛っていった。

アタシは走って刀を取ろうとした。その時、

「グガアアアアアアア!」

「ガァアァァアァ!!」

「グギャァァアアガアァ!!」

と、他の獣がうじゃうじゃと。

「うわあああああああ!!!!」

アタシは驚いて刀をジャンピングキャッチした。そして、

「いっけええええええ!!!」

と、怪我した方の腕で刀をぶん投げた。

宙を舞う黒刀、それを見ているアタシと獣。


届けッ!!


少年は、刀をジャンピングキャッチ(こっちが本当ぽいな)して、鞘を抜き去ると、刀身を剥き出しにして母さんを切断―――

って、えぇ!!?

「嘘だろ・・・?」

刀を振り下ろしたにも関わらず、母さんは無傷だ。

「グガガガガガガガガガガ!!!!!」

母さんは笑うような声をあげた後、その大きな手で男の子のお腹にその手をクリーンヒット。

吹っ飛ぶ少年。

「!!!!」

アタシは声にならない声で叫んだ後、男の子に駆け寄って、しゃがむ。

「・・・っ」

腹を押さえて横たわっている男の子。

「大丈夫ッ!!?」

「・・・お前」

「何!?」

「あの刀を使って、あいつ等を倒せ」

衝撃の発言。これは驚くしかないよね?

「はぁ!?そんなの無理だよ!」

「無理じゃないかもしれない」

「?」

「お前が、あの刀の保持者(ホルダー)になったのかも知れない」

「ホル・・・??」

意味不明だ。昼間からなんだよ、コイツ。

「とにかく、お前しか頼れる奴はいないんだ。頼む・・・」

男の子の辛そうな顔。その顔だけで、アタシはとんでもない決断をしたんだ。

「・・・『お前』じゃない」

「・・・・・・・・?」

「アタシは、『雫』だ」

立ち上がるアタシ。少年は、呆気にとられた顔で、でもすぐに少し笑って、

「・・・・・・大夢(タイム)だ」

と言った。

「雫・・・頼んだ」

「うん」

アタシは、大夢から刀を受け取って、母さんに向かって走っていった。

はい、第1章第3話です。

今回は、雫と大夢、それから獣化したお母さん達が出てきました。

いろんな説明をしなきゃならないんですが、これは次か次の次←ややこしい

位に書きたいと思います。

次は戦闘シーンです。雫をカッコ良く書けたらいいな。

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