7 アタシの気持ち
前にいた通り、これから仁ノ視点が多いと思います。飛鳥とこんがらがると思うけど、視点は仁ノです。
なんでもありな世界線なので、まぁ……深くはツッコまないでください。
「仁ノくん。ちょっとボクと二人で部屋行かない?」
「「「へっ!?」」」
ツインテールの女の子。誰だっけ……。確か、日和……飛鳥……だったはず……。
でも残念。アタシは優衣しか好きじゃないから。
フードを外して、とりあえず日和にアタシの部屋を教える。その間に宮水と優衣は下で二人だ。正直嫌だけど……なんとなく日和はアタシのこと分かってくれてる気がする……。
「うん。仁ノちゃんは青い髪と緑の目で可愛らしい外見だからちょっといじるだけで完璧になるね」
『仁ノちゃん』『可愛らしい』『完璧』なにを言ってるの……。この人。
「僕のこと、何も知らないくせに、知ったかぶりするのはやめてよ」
ちょっと震えた声で、日和に怒る。普通に嫌だ。何も分かってないくせに。どうせ……冷たい目で見るくせに。
「え?女の子でいたいんだよね?」
なんで……なんで当たり前みたいな顔をしてるの……。おかしなことでしょ?
「……そんなさ、簡単に言わないでよ!アタシのこの性格、変でしょ!?なんで否定しないわけ!?おかしいって!」
自分で言いながら、どんどん心を壊していってる気がした。
「アタシは……変なの!おかしいの!引いてよ!優衣みたいにさ!もっと言ってよ!そうしないと、アタシ……」
目の奥がどんどん熱くなる。鼻の上も痛い。
優衣には、せめて優衣にだけは……引いてほしくなかった。でも、もう分かっちゃったから。変われない。アタシは……。
「安心しちゃうじゃん!」
感情に任せて、そのまま感情を吐き出す。
「もうボロボロなの!全部が!親にも微妙な反応されてさ!日和はなんもわかってない!そんなあっさりと飲み込まないでよ!」
殴りかかる勢いで、日和の胸ぐらを掴んだ。
なのに、日和は怖がるどころかアタシのことを見て微笑んでる。
「辛かったね。大丈夫。ボクは…………オレは、仁ノちゃんの味方だ」
お、オレ……。嘘でしょ……?
驚きすぎて掴んでた手を離し、目を見開く。その時、アタシはすべてを理解した。
「日和……」
「あはっ!心、少しは軽くなった?」
笑ってるけど、今は笑う時じゃない。本当になんで?
なんでそんなに楽そうなの?
「オレも……そうだから」
ゆっくりと自分の髪の毛を掴んで、引っ張る。ズルッという音とともに、ツインテールの髪が落ちた。
アタシの目の前にいる日和は、ショートカットの日和。
誰が見ても男子だとわかる……、日和。
途端に、ブワッとアタシの何かが心からこぼれ落ちた。
「わかるよ。オレも、痛いほどわかるから」
「っ!」
勝手に体が動く。いつの間にか、日和……ううん。飛鳥ちゃんを抱きしめていた。
「アタシ!ずっと寂しかったの!親にも見捨てられて、優衣にもっ……見捨てられたっ。優衣が、優衣だけがっ、アタシの心の支えだったのに……なのに……」
これまで我慢していた想いが涙と一緒に溢れ出る。
そっか……アタシ。ずっと誰かに認めてほしかったんだ。
「優衣にも、嫌われちゃったかなぁ……?」
「大丈夫だよ。本当の『東仁ノ』を見せつけてあげよう」
本当の……アタシ。
今なら、変われそう。
不思議とそんな、自信がついた。
次も仁ノ視点です。よろしくお願いします!!!!




