番外編1 後悔
今回は朝陽視点の番外編です。本編とあなり関係がない……と思うので読んでも読まなくてもいいです。
先に言っておきます。
朝陽が呼ぶ、呼び捨ての『飛鳥』は中学の頃の朝陽が仲の良かった男の子です。『飛鳥ちゃん』が、今の飛鳥です。
わかりにくいかもしれないですけど、頑張って読んでください。所詮はなんでもありな世界線です。ツッコまないでください。
オレは、ずっと後悔していることがある。
それは、謝れなかったことだ。散々酷いことを言ったのに、その子に謝れていないこと。ずっと後悔していた。
中学生。あの子、飛鳥とは親友だった。ずっと仲のいい友達だ。
……でも、急にスカートなんか履いてきたりして、驚いた。
わかってる。今はどんな人がいてもいい時代。ただ、それがどうしようもなく羨ましかった。
自分の好きなことを堂々と出せる飛鳥が、羨ましかったんだ。
飛鳥に謝れる日は来るのだろうか。
そんなことだけを考えて、また一日が過ぎる。
そんな時、飛鳥ちゃんが現れた。
飛鳥ちゃんの姿が、中学の頃の飛鳥と重なる。
飛鳥ちゃんは女の子。知ってる。分かってる。
でも、疑問に思うことがあった。
クラス発表の時、急に倒れた飛鳥ちゃんをみて、胸がすごく痛くなる。
女子名簿欄に書かれていた名前を見た瞬間、飛鳥ちゃんは顔を真っ青にして倒れ込んだ。
もしかして、飛鳥ちゃんは男の子になりたい女の子?
それなら、今度はちゃんと言わないと。
「ま! 今は多種多様の性別がある時代、オレは全然いいと思うよ!」
何を言ってるんだ。オレは。
オレがこんなこと言っていい人物なわけがない。
なんで、飛鳥にはそう言ってあげられなかったんだ。
親友だろ? そんな親友を傷つけたのに、こんなこと言えるのか?
でも、あの時の飛鳥ちゃんの笑顔。中学の飛鳥の笑顔。
重なる。嫌なほど。
似ているわけでもないのに重なってしまう。
ごめん。飛鳥。
あの時、オレ、ただびっくりしただけなんだ。
届くわけもない言葉に、また胸が締め付けられる。
今度は、違う『飛鳥』だけど、ううん。違う名前の人でも、ちゃんと相手の考えを尊重しよう。
オレの心に残っている、後悔が残り続けたとしても。
なんだかんだ言って、朝陽も人のことを考えようとできるいい人なんですよね。
飛鳥と飛鳥ちゃん。分かりにくいですけど、多分飛鳥のほうは出てこないと思います。




