いざ 異世界へ
「表彰状! あなたは北海道パテシエフランプリ学生の部門で優秀な成績を収めたことをここに称えます」
「パチパチパチ・・」
みんな 俺を称えている。
小さい頃から勉強もそれほど振るわず。
そして 英会話だのプログラミングだのが目まぐるしく勉強の価値が変動する学生社会に翻弄された俺だけど
俺は今 ここにいる!そう ロボットは動かせないけど俺は人の心を動かすことに成功したんだ!
勝利者になれたんだ! みんな ありがとう。
チョコレートが食べたくて俺にたかってくれた女子も今となってはありがとう。
俺がパテシエ目指そうと思ったのも お前らのおかげだったきがするわ。
みんなぁ~ ありがとう・・・。
こうして 俺は東京行きの切符を手に入れてアフタヌゥーンティーがちょっと有名なホテルに就職することが出来た。
できたのだが・・・。
・・・・
「どう!!!だぁ!!」
俺はビルから 飛び降りた。
お客さんでいつも来てくれるあの子が泣いているんだ!
職場ではうだつの上がらない俺だけど 俺のスコーンが好きなあの子のために・・
あの子の笑顔を取り返すために・・。
「ほっほっほ。ワシは死神 命を捨てるチャレンジャーよ。お前は何を望むのだ??」
「俺は・・・ 異世界の神秘や美しい世界がみたい。。」
「なぜじゃ? そんな事のためになぜじゃ?場合によってはこのまま死んでもらおうかのう・・」
「あの子のために一度だけ 奇跡をください・・」
「手も握ったこともないのじゃろう?。。よかろう!ワシは死神。じゃがそれは仮の名なのじゃ。
死するもの前に現れ。異世界行のチャンスを与える神であるワシがお前に一度キリのチャンスを与えよう・・
魔物と魔法の世界。ゴールドフラワーワールドへ・・」
ビルの下のアスファルトの床は 真っ黒な塊となり 俺は吸い込まれるように異世界へ落ちていった。。
「おい! おーい! 確りしろ!!」
こ・・ここは????
「よかった 意識はあるようだな。しかしお前は運がいいぞ!私に出会えたのだからな。出なければ魔物のエサになっていただろう。
そうだ 自己紹介をしよう。私の名前はブレッドだ。
聖剣のブレッド。
お前は何という名前なのだ?」
「俺は・・ トシユキといいます。パテシエをやっていました」
「パテシエ?」
「ああ 農家の三さん坊で都にでてお菓子職人をやっていました」
「農家か?それは 期待できそうだ。ここではなんだ。近くに俺たちのキャンプがあるのだが飯でも一緒に食べないか?ラズラック(イノシシ)の肉のシチューがあるぞ がはは」
俺は ブレッドさんについていくことにいた。
それにしても ここはなんて所なんだろう?
場所の名前とかじゃなくて。。 星と湖が互いに重力を放って拭き合うような美しい世界だ、、
引き合うか・・ そうだ!一つレシピを思いついたぞ。。
俺は 都会の雑多な世界からの解放感とひらめいたレシピに意気揚々としてブレッドさんの後についていった。
「もうすぐキャンプだぞ」