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マリリンの大冒険~世界魔法と8人の魔王~  作者: もふ山
第一章:VSドド・ハルモニア
1/5

1-1はじまりの学園

登場人物紹介


マリリン・ウィルバート(14)4年生

世界を冒険する主人公。世界魔法について研究していて、身体能力や魔法、知識などは国内トップレベルの努力家。実家はルーティア村。

銀木犀ぎんもくせいの花が咲く季節、今年も学院には好奇心と不安感をまとった新入生がやってくる。

エディアン王国北東部コントーレ地方に位置する高等魔術学校、エディアンマジシャンズスクール。

魔導師を目指す若者達が集い、研鑽を積んでいる学びの舎。

『エム学』の愛称で親しまれるその学園では、未来の魔導師達が勉学に青春を捧げている。

才覚のあるものは、産まれも育ちも身分も選ばす、誰でも入学ができる。

その半面、難易度の高い進級卒業試験によって、篩いにかけられた者しか卒業できない。

卒業倍率20倍以下という、まさに最高峰の魔導師を生み出す事で有名な学園。

青い薔薇を胸に着けて門をくぐる彼らの目に映る巨大な城こそが、彼等の学び舎にして戦いの場。

「でっかい....」

国内外から集まる学生たちは、まずその姿に圧倒される。

「新入生はこちらへ並び各種手続きをして、終わり次第控え室で式まで待機して下さい!」

在校生は毎年新入生の世話係として借り出される。

濃紺のローブを纏い、この日のために配られた肩章をつけているのが目印だ。

新入生はおっかなびっくりで、辺りをキョロキョロと伺いながら列を作る。

「お前らチンタラしないでさっさと並べ!!!」

「ロックハート先輩、怖がらせてはいけませんよ。式前で皆さん緊張していらっしゃるのですから。」

飴とムチで上手に列を正す者達。

「やっべえどうしよう!ハンコ置いてきちゃった!」

「大丈夫ですよ、僕が全部やっとくんで先輩は新入生の緊張を解してあげて下さい。ハイ、次の人ー。」

「じゃあ一発芸しちゃおうかな!ライトニング教授のモノマネだよ~!!」

場の雰囲気を和ませる者達。

「マルンさん!女子生徒がドンドン骨抜きにされていくんで、イケメンやめてください!」

「いや意味わからんけど。」

何故か周囲の視線を集める者達。

「ああん、もう!ウィルバートの家系ってのは、なんでこんなにも見目麗しいのかしら!?腹立つ!!」

「八つ当たりかよ。」

「もういいです!マリリンの所へ行って癒されてきます!」

三つ編みお下げの眼鏡の少女は、顔立ちの整った美男子に肘鉄を食らわせながらプリプリと歩く。

「じゃあ俺も。」

「だーかーら、マルンさんが来たら女子生徒も男子生徒も骨抜きにされますよ!?」

「俺に男色のケは無い。」

まともに返す彼にため息をつきながら、彼女は親友への元に駆け寄る。

「もう知らん!マリリン!マリリーン!」

「あれっ、アシュラ?それに兄さん?おふたりは式場の設営では?」

「おい、てめぇらサボりか?!」

振り返る赤毛と銀髪は、それぞれ真逆の表情を浮かべる。

「ゲッ、ロックハート先輩!!」

「いや、もう終わったから、外の様子を見に来たんだ。」

マルン・ウィルバートは面倒くさそうに自らに非はないという事を説明する

「おいナナハンド、ゲッてどう言うことだ?!」

「どうもこうも・・・それが私の嘘偽り無い気持ちです!きゃっ、言っちゃった!!」

「なに告白風に人のことおちょくってんだ?!」

両頬を掌で包み、真顔で言い放つアシュラ・ナナハンドと、青筋を浮かべる美少年リカリス・ロックハート。

「うるさいぞ2人とも。」

「そうですよ!」

「誰のせいだ!?てかお前が言うな!」

「お二人とも、お静かに。新入生が怖がってしまいますよ。」

「「ハイ」」

キィキィワァワァ騒がしい上級生を見て唖然とする新入生、この図はここ数年の恒例となりつつある。

「さあみなさん、そろそろ私たちも会場へ向かいましょう。」

マリリン・ウィルバートは立ち上がり、親友の手を引く。

「アシュラ、サポートお願いしますね。」

「あたぼうよん!」

コツコツと床を鳴らしながら、式場へと向かう4人は途中で別の仕事をしていた二人組にぶつかる。

「おわっと、あれー!?みなさんおそろいで!!」

「「エマ、煩い。」」

マルンとリカリスは、出会い頭に同級生を引っ掴みそのまま階段のある方へ進む。

「あれ、先輩たちどこへ?」

合流したワーティ・アルマンは首を傾げながら3人を振り返る。

「エマがいたんじゃ、うるっさくて式どころじゃねぇだろ?研究室にぶち込んでくる。」

「俺も研究室で昼寝。頑張れよ~」

「そっか!アシュラちゃん達挨拶だもんね!?俺も見たいよ!ねえねえ!マルン!リカリス!俺も見」

「「「先輩、よろしくお願いします。」」」

騒々しいこの人物を厳粛な式に参加させた時の惨状をたやすく想像できた後輩達は、あっさりと彼を見捨て式場へと向かったのであった。


「・・・それでは改めて、皆さんの未来に期待を込めて、祝福の光を。」

紡がれる光の魔法、風にのって運ばれる銀木犀の香り。幻想的な雰囲気が空間にしっとりと広がる。

「入学おめでとうございます、共に学びましょう。在校生代表、マリリン・ウィルバート。」

壇上で頭を下げるその人に、講堂に集まった人間は惜しみない拍手を送った。



登場人物紹介


マルン・ウィルバート(17)5年生

マリリンの唯一の肉親で、ハンサム系イケメン。裏で仕切る黒幕タイプ。どうやら前世の記憶があるっぽい。身体能力や魔法、知識などマリリンとほぼ同格。実家はルーティア村。


ワーティ・アルマン(14)3年生

マリリンの幼馴染、頭の良い魔法使い。魔法と剣術バランスが取れているので将来有望。天才的な剣の才能を持つ兄と比較され自信がなかったが、マリリンがキッカケでコンプレックスを乗り越えられた。出身ルーティア村


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