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「耽美派作家」


 冬の陽が、窓から書斎部屋へさし込んでいた。机上に置いてある原稿用紙と高価な万年筆を目にして、僕は「やれやれ。また書き物に夢中になって眠ってしまったのか」と思った。

 ヤバイな。

 僕、格好良すぎる。

 しかし僕は、現実には、新人賞にも名が載ったことのないワナビーだった。まあ僕は二十歳だから、審査員たちは、「充分に温めたい」と思っているんだろう。悪くは思わないが、「俺が異世界でハーレムでチートでいろいろやる」「VRMMOのゲームに入ったわけだが」といった僕の意欲作が明るみに出ないまま終わってしまうのは、少し悔しいかも知れない。

 おっと。

 ぼうっとしていた。

 僕は万年筆を手に取った。次の新人賞までは、あとわずかな期間しかない。

 そうして物書きである僕の、如何にも物書きらしい一日が始まった。

「……トンネルを抜けると――ああ、そうだ。そこは悪魔が跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)する魔界、ディディディディディディン。光の能力を持つ僕は門番の悪魔たちに内なるものの存在を感じ取られてしまってな」


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