1話 転生
僕の名前は雷宝 小晴、35歳。将来の夢はゲームクリエイター!たった今、その夢がかなったのだ!いや、かなっているのだ!!いま、ゲームを製作中。スラスラと作業を済ませていく!!!うおおおおおおお!!!
それから二年後………………………
やっと!完成だ!!!
「森の大冒険」うんうん。我ながらいいタイトルだ。発売決定間違いなし!!
それからしばらくして………………………
………………………発売………………………できなかった………………………
トホホな気分で家に帰る。真っ暗の闇の中歩き続ける。
コツコツコツコツコツコツ。
ん?僕以外の足音が聞こえるぞ?しかもなんか気分が悪くなってきた………………………早く家に帰ろう!
タッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタ
と走るが、
コツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツ!!!!!!
どんどん早くなる。これは………………………よくあるホラーの………………………ひぃぃぃぃ!!!!
コツコツコツコツ!!!!!!
足音がすぐそばまで来たと思えば、腹部らへんが焼けたように熱くなった。
バタッ!と音を立てて倒れてしまった。振り向くと、小柄な全身真っ黒な人物が走り去っていく………………………あいつにやられたのか………………………くそ、よくみると刃物をもってやがる………………………刺されたのか………………………痛みを超えたら熱くなるんだな………………………ドライアイスみたいに、冷たすぎて痛い、を超えて熱い。みたいな?って、こんなこと考えている場合じゃない………………………はやく助けを呼ばなければ………………………くっ、だめだ。体が痛すぎて動かない………………………もう駄目だな………………………おわった。なかなか、いい人生だったな………………………まぁ、終わり方は最悪だけど………………………ゲームは不採用だし、刺されて死ぬし、せめて誰かをかばって死にたかったな………………………あああ、熱さが消えていく………………………もう死ぬんだ………………………意識も消えていく………………………………………………………………………
そうして、雷宝 小晴は地球からいなくなった。