64/65
まことくん
そして放課後。昨日と同じように、3人は公園へと向かった。未練仏となってしまったが、鈴と会えた喜びが強く、今の3人には昨日のような複雑な思いなどはなかった。3人の中で、自然と会話も弾み、今日学校であった出来事等を言い合いながら、楽しく歩いていた。会話が弾んだせいか、昨日よりも早く公園の入口へと着いた気がした。ケヤキの木の方へ目をやると、誰か人が来ている。何人か人がいるのが見える。
「誰かいるね」
春が言った。
「勝くんの両親が来てるんじゃない?」
優がそう答えると、3人は顔を見合わせ、そうだねと同調した。嫌な雰囲気は感じなかったので、足を止めることなくケヤキの木へと近付いて行った。大人が4人、そして小さい子供が1人、そこに来ていた。そしてその人達の向こうに、鈴の姿が見えた。『おーい』と鈴が翔達へ向かって手を振った。するとその5人の人達は翔達の方へと振り向いた。
「あ、こんにちは」
翔達は口々に挨拶した。




