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相談③
「いきなりすみません。僕はあのケヤキの木の下にいる未練仏の、彼女の、友達なんです。彼女から、男の子が何か伝えたいことがあると言われました。僕達だけではわからないことが多いので、男の子のご両親を待っていました」
そう言うと、男の子の母親は涙を流し始めた。隣にいた男性は男の子父親のようで、泣いている母親の肩を抱き寄せた。
「申し訳ないね。私も妻も、最愛の1人息子を亡くしてしまって、気が動転したままなんだ。息子が亡くなってすぐ、2人で息子の面影を求めてよく遊んでいたこの公園に来たんだ。そしたらそのケヤキの木の下で未練仏となった息子と出会った。それから毎日、私の仕事が終わってから2人で会いに来ているんだ。妻も昼間は家にいるんだが、1人で会いに来れるほどの精神状態にはならなくて‥‥今日もこうやってこの時間にこの公園に会いに来たんだ」
「そうだったんですね‥‥」
翔はそれ以上何を答えたらいいのか分からなかった。




