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すれ違い③

そして翔はやっと鈴を見つけた。鈴が転んだ階段の、端っこの一番下の段に座り込んで泣いていた。

「鈴ちゃん、そんなに泣いてどうしたの?大丈夫?」

そう言いながら、翔は鈴へと駆け寄り、鈴の顔を覗きこんだ。さっきまで怒っていた鈴が一変して泣いていることに、翔はとても驚いた。と同時に、とても心配した。

「さっき俺が怒らせてしまったから?だから泣いているの?」

翔は鈴に問いかけた。鈴は泣きながら首を横に振って答える。今は言葉を発したくないのだろう。

「鈴ちゃんどうしたの?なんで泣いてるのかわからないよ‥‥」

翔は鈴が泣いてる原因がサッパリ検討がつかなかった。とりあえず、鈴のどこかに異変がないか、今見えている箇所から確認していった。すると泣いている鈴の手に、土が付いていることに気づいた。

「鈴ちゃん、もしかして転んじゃったの?」

翔は手の土が転んでついたんだと思い、鈴に問いかけた。鈴は小さく首を縦に振って返事をした。

「そうだったんだね。可哀想に。痛かったね」

翔は子供をなだめるような口調で、鈴を労わった。『さっきまでお互いケンカしていたのに、ましてや私は絶対折れないし、意地を張って私から謝ることもない。そんな面倒くさい私なのに、カッくんは優しくしてくれる‥ズルいよ‥‥カッくん‥‥』鈴は翔に抱きついた。

『鈴ちゃん‥さっきまで怒ってたと思ったら、こんなとこで泣いてて、かと思ったら今度は甘えて抱き着いてきて‥‥自分勝手だなって思うけども、鈴ちゃんが俺にしか見せない姿。俺に心を許してるってことだもんね。鈴ちゃんのこと、大好きだから、しっかりと全部受け止めてあげないと』翔も鈴を抱き締め返した。鈴は安心したのか、さらに大泣きした。そんな鈴を、翔はヨシヨシと頭を撫でながら抱きしめ続けた。その状態のまま、数分が過ぎた。

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