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すれ違い

今度は翔が絶句した。こうなってしまった鈴には、もう何を言っても聞く耳をもってはくれない。翔も何も言うことができずに、2人は出口へと向かって歩いて行った。鈴はどんどん歩くスピードが早くなり、翔のことはお構いなしに進んでいく。翔もなす術を失ってしまい気持ちも消沈している為、必死に追いつこうという気すら無くなっていた。『あぁ、鈴ちゃんどんどん進んで行く。離れていく。段々鈴ちゃんが見えなくなっていく』翔がそんなことを思っているうちに、気がつくと鈴を見失ってしまった。『あっ‥鈴ちゃん行っちゃった。見えなくなっちゃった』翔は鈴を見失った瞬間に、とてつもない喪失感に襲われた。怒らせてしまったとはいえ、自分勝手に歩き進んでいく鈴に対して投げやりに思っていたが、見失った途端とてつもなく寂しくなってしまった。

鈴は鈴で、翔に対して不満を募らせていた。『せっかく2人でねずみ遊園地に来てるのに、なんでカッくんは上の空で何か考え事をしているの?今だけは私の事だけみてほしいし、楽しむことだけ考えてほしいのに。今日この瞬間よりも大切な考え事って、どんな内容なの?カッくん‥‥わからないよ‥‥私も勢い余って帰ろうって言っちゃったけど、本当はまだ帰りたくない。写真だって撮りたいし‥‥かと言って私から折れるのもイヤだし、この足を止めるのもイヤだ』そんなことを考えているうちに、鈴の目から涙が溢れてきた。冷静に考えたら大したことのない出来事。ちょっとした出来事なのに、翔に対する不満で心がいっぱいになってしまい、つい裏腹なことばかり言ってしまう。そんなことは自分が1番よくわかっているのに、自分の気持ちに素直になれない自分がいる。色々な気持ちが一度に溢れ出し、涙という形で現れた。

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