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翔と鈴

「ねぇねぇカッくん、明日楽しみだねぇ~」

のろけた感じでゆっくりと鈴が言った。

「あ、うん、そうだね。そうか、明日だったね。なんだか明日っていう実感が沸かないなぁ」

「カッくんが頑張ってチケット取ってくれたのに、大丈夫?」

クスクスと笑うような表情で鈴が言った。

「大丈夫だよ、実感ないだけでちゃんと準備はしてるから。俺も楽しみにしてるよ」

翔は笑顔でそう返した。鈴も笑顔で頷いた。

明日は2人でネズミ遊園地へ行く予定だ。大人気の遊園地で、チケットすらなかなか取れない。大人気過ぎて、来園した人がほとんど遊ぶことができずに一日終わってしまう、という苦情が多発し、社会問題になり、日々のチケット販売にも制限がかかっている。そのせいで、なお一層チケットがなかなか取れないのだ。ネット等では高額で売買されていることもあり、チケットは転売禁止になっているので、たまにニュースで逮捕者を聞くこともある。翔は鈴と一緒に行く為に、一晩中チケットサイトと睨めっこをし、なんとか手に入れることができた。

そんな会話をしながらトボトボ歩いているうちに、学校へ着いた。

「鈴、翔、おはよう。今日も2人で仲良く登校しちゃって。2人は本当に仲良しだな」

朝から茶化すように話しかけてきたのは(ハル)だ。春は鈴の一番の友達で、翔達を付き合いだしてからずっと暖かく見守ってくれている、鈴のクラスメイトだ。去年はみんな同じクラスだったが、翔は鈴達とは違うクラスになった。

「おい春、朝から茶化すなよ」

と翔が言うと鈴は

「カッくん、私の友達いじめないでー」

とふざけ半分で翔に言いながら、鈴は春に抱きついた。

「そっちの2人の方が仲良しじゃん」

と翔が言うと、春は勝ち誇った顔で翔の方を見た。

「じゃあカッくん、また帰りにね」

鈴がそういうと、春と2人で仲良く翔に手を振って、教室に向かって行った。翔も自分の教室に向かった。

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