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ねずみ城大作戦

「カッくん、お願いがあるんだけど‥」

「うん?どうしたの?」

「またスーパーねずみコースターに乗りたい」

「えぇ?また乗りたいの?」

「ねぇねぇ、乗ろうよ」

「うーん、仕方ないなぁ。でも、さっきカレーたくさん食べてお腹パンパンだから、もう少し後に乗らない?」

「あ、そうだね。今ご飯食べたばっかりだもんね。さすがの私も酔っちゃうかも」

「じゃあエチケット袋持って乗らないとだね」

「イヤーッ、それは恥ずかしいよ」

そんな冗談を言い合いながら、2人は笑いあった。

その後も2人はずっと変わらずにくっついて歩き、遊園地の中を回った。終始笑顔で、周りから見ても仲の良いカップルにしか見えない。まだまだ若い2人だが、お互いに本当に愛し合っている、と言っても過言ではない。

あちこちと園内を周り、鈴が乗りたいと思っている乗り物を乗り尽くし、鈴が食べたいと思っている物を食べ尽くし、鈴が見たいと思っている物を見尽くした。翔は鈴の笑顔、鈴が楽しんでくれていることが本当に幸せで、なんでも鈴に合わせて行動していた。鈴も、そんな自分のワガママを聞いて、合わせてくれる翔が大好きで、幸せを感じていた。

そんな幸せな時間はあっという間に過ぎ、夜になった。夜のねずみ遊園地は、昼間とは違う表情を見せる。建物を照らす間接照明、道を照らすお洒落な街灯、所々にあるイルミネーションの煌びやかな電球。夜のムード満点だ。そして、翔は夜になるのをずっと待っていた。なぜなら、夜のねずみ城の前で愛を告白したカップルは、永遠の愛で結ばれると言われているからだ。『よし、夜になったぞ。鈴ちゃんをねずみ城の前に誘導するぞ』翔の頭の中は、そのことでいっぱいになった。

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