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カワイイカレー

「なんかお腹空いてきたな」

翔が言った。

「あ、そろそろお昼の時間だね。そう思ったら、私もお腹空いてきた。何か食べようか?」

「うん、そうしよう。鈴ちゃんは何か食べたいものある?」

「あ、気になる食べ物があるんだよ。カレーなんだけど、ここのキャラクターをモチーフにしたカレーで、SNSで写真見たら凄い可愛くて。それ食べたいなって思ってたの」

「そうなんだね。じゃあそれを食べに行こう。カレー売ってるところ探せばいいのかな?」

翔は園内地図を見て、カレーが売っているワゴンを探した。思いの外すぐに見つかり、しかも自分達のいる場所から近かった。

「よし、見つけたから鈴ちゃん着いてきて」

「はーい」

2人は移動中も、移動してない時も、手を繋ぐか、くっついているかしていた。本当にお互いに愛し合っている。

そして、無事にカレーのワゴンに着いた。ワゴンの周りに何個もテーブルとイスが置いてある。2人は席を確保すると、カレーを買いに行った。お目当てのカレーを手に入れると、確保した席へと戻った。

「きゃー、本当にカワイイんだけど。写真撮って春に送ろ」

鈴は本当にいつも無邪気だ。リアクションも素直で、感情がそのまま顔や言葉にでる。だから喜んでいる鈴の姿を見ていると、翔も心から幸せな気分になれるのだった。

「よしっ、写真も撮ったから食べよう」

そう言うと、鈴はカレーを食べようとした。

「ねぇ、カッくん‥‥」

しかし、鈴が深刻そうに翔に話しかけた。

「んっ?どうしたの?」

「このカレー、可愛すぎてどこから食べていいのかわからないんだけど‥‥」

翔は『そんなこと言ってる鈴ちゃんが可愛すぎだわ』と心の中で思った。

「うーん、じゃあ人思いに頭から食べたら?」

「頭か‥‥よしっ、わかった。いただきます。ごめんね、美味しく頂くからね」

そう言うと鈴は頭にあたるご飯の部分にカレーを乗せて食べだした。

「あ、美味しい。カワイイだけじゃなくて美味しい。2度楽しめる」

やっぱり鈴は無邪気だ。今は食欲にスイッチが入ったのか、さっきまで躊躇していたことなど、もう忘れてしまったようだ。夢中で食べている。翔も、鈴に続いてカレーを食べだした。美味しいね、と2人で言い合いながら、ご飯の時間も楽しく幸せに過ごしていた。

そんな時、2人からちょっと離れたところで人が集まっているのが目に入った。何かを囲むような形で、人だまりができている。

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