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十三話

更新何日ぶりだよって話ですよね。

すいません。

更新回数とかもう決めないようにしよう。

守れないから。

でもいくら遅くなっても続けます。

学校に行っていた時は登校中とかに書いていたんですが冬休みってなかなか……。


今回なんかいまいち話が気に入らなかったり。


なんだかんだありましたが今日は異世界二日目。


朝から俺は精神的につらい目にあっている。


「イリスさん、起きて下さい」


現状。

俺は今イリスに抱き枕にされています。

あれ?おかしいな。

昨日寝るときイリスは石に戻ってから寝たのに。


「んー」


俺の必死の呼び掛けをイリスは拒否。

離れるどころかよけいにくっついてきた。

……暑い。

こう思うことを誰が責められようか。

だって今は春とはいえ、布団を被った状態でこんなにくっつかれていたら暑い。

と、いうか今まで考えないようにしてきたが。

俺の足はイリスの右足に絡まれていて、顔は半分胸に当たっている。

どこのラブコメ主人公?と誰かにききたい。

感覚は頭の片隅に追いやろう。

精神がもたないからな。


何故俺は力づくでどかさないのかというとイリスの力が俺の力より強いからだ。

言っておくけれど俺の力が弱いなんてことはけしてない。

この年頃の男子の平均ぐらいはある。

イリスがその細腕に似合わない怪力を発揮しているだけた。


「……はぁ」


まったく朝から災難だ。


そう考えていたら新たな災難がやってきた。


〝王様、大変〟

〝お知らせがあるわ〟

〝風の噂〟

〝仲間から来たの〟


風の精霊が慌てた様子で話しかけてくる。


「なんでしょうか」


その様子に嫌な予感がしつつも俺は彼女らに訊ねた。


〝魔族は王様が気に入らないらしいわ〟

〝人間のくせにって〟

〝こうなったら勇者と共に殺してやるって言ってたらしいよ〟


────うわぁ。なにこのいきなりの展開。最悪だ。なんて朝だよ。


神様、魔族は俺に従うとか言ってなかったっけ。

実際反乱起こされているんだが。


「何で人間ってわかったんでしょうね」


ハハ、と乾いた笑いを出しながら訊ねる。


〝森で見ていた奴がいるらしいわ〟

〝王様がこの世界に来たばっかりのとき〟

〝魔力を抑えてなかったから〟

〝だからわかったみたい〟


ああ、あの時。

見られているなんて考えもしなかった。

これから周りをもう少し気にしよう。


「俺が勇者と行動していることはバレてますか?」


〝ううん〟

〝言ってなかったわ〟

〝多分大丈夫よ〟

〝王女を助けに行くとき風の補助があったでしょ?〟

〝そのときに上手くまけたみたいよ〟


それならまだ一安心といったところだろう。

居場所、バレないようにしないと。


「その噂は人に広まっていませんか?」


〝人には広まってないわ〟

〝魔族の間での話〟


よかった。

人に広まるとなるとタイミング的に俺が疑われるかも知れない。


しかし困ったことになったな。

俺は人からも魔族からも狙われていることになったわけだ。

取り敢えず味方は精霊ぐらいか。


「どうしましょうか」


そう呟いてある考えが思いついた。


……前魔王をヒビキに倒してもらったら解決じゃないか?

精霊たちの情報によると前魔王を中心として俺に反乱を起こしているわけだ。

勇者共々って言ってるのだから奴らは勇者の敵でもある訳だろう。

勇者が前魔王を予言にあった魔王と勘違いしてくれたら、ヒビキが前魔王を倒してくれたあと、俺は魔王とかいうしがらみから解放されるんじゃないか?

俺がいくら強かったって今みたいにセーブしとけば俺が魔王だなんてわからないはずだ。

願わくは前魔王がショボくないことを祈ろう。

予言をアテにして行ったのに間違って他の勇者とかにあっさりと倒されたりしたら魔王は他にいるんじゃないかなんてことになるかも知れないしな。


でもこの計画は魔族と人間の間で情報が交わされないときだけに有効。

前魔王が人間の魔王と勇者を殺してやるとか宣言したら意味が無くなるんだよな。


そんなことをつらつらと考えているがひとまず今考えるべきことはやはり、イリスのことだったりするわけで。


「イリス、いい加減に起きてくれないと人がくるかも知れないのですが」


そのうち誰かが起こしにくるはず。

まったく変なことは起きなかったとはいえこの状況は見る人に誤解を与えてしまうだろう。

誰かに見られた場合、どうしようかと考えたら思わず乾いた笑いがでてしまった。


───うん、シャレにならない。


〝王様、誰かが来るよ〟

〝勇者だわ〟

〝勇者がこっちに来てる〟


なんてタイミングだよヒビキ!!


こうなったら叩いてでも無理矢理イリスを起こすか?

俺がそんなことを考えている間にヒビキは既に扉の前に。


ヒビキはノックをせず「入るぞ」と声をかけて扉を開く。

部屋の人は何も言ってないんですけど!!


「待って……下、さい」


意味のない抵抗だった。

後半の言葉なんてヒビキと目を合わせながら発していたし。


半身部屋に入った状態でヒビキはポツリと呟いた。


「手ェ出すの、早いな」


「……切り裂け〝空断〟(クダン)」


鎌鼬がヒビキに向かう。

勿論手加減して魔力をあんまり込めてないから当たっても軽く切り裂かれるだけだ。

鎌鼬の数も一つだけにしたし。


「うぉぉおッ!?」


そんな俺の手加減しまくりの攻撃をマトリックス避けするヒビキ。

器用だな。


「お前何してくれんだよ!!」


「ムシャクシャしてやった反省も後悔もしていない」


「最悪だな!!」


ヒビキの大声で目が覚めたのかもぞもぞとイリスが動き始めた。


「……ハヤトか?おはよう」


「おはようございます」


目を擦りながらまだ眠いのかぼうっとしている。

ヒビキのことはまったく視界に入っていないらしい。


ヒビキにイリスのことを説明しないといけないのかと思うと面倒だという気持ちが膨らんでくる。


窓から見る空は鬱陶しいくらい晴れ晴れとすみわたっていた。


さて、これからどうなることやら。

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