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開国のプネブマ  作者: なまちゃ
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7.胸躍らせ進んでいく


「よぉ!ルイン!お前のおかげで今年は野菜が豊作だ!また持ってくから食べてくれよな!」

「ルインのおかげで今日もうまい酒が飲めるよ!」


最近村を少し歩くだけでこう言った声を沢山かけてもらう。(やっぱりあの人はいつもお酒のんでるね)

家の食卓は物凄く賑やかになった。

不気味だとか頭がおかしいとか昔から気味悪がられていた僕が、村の英雄のような扱いを受けるようになった。

ここで僕は特別だと思ってしまったのかもしれない。


「シグレ、食べ物は増えたけどお肉がやっぱり少ないから取りに行ってみない?」

「ぴゅい!!」


シグレと一緒に練習を重ねて攻撃魔法も上手くなってきた。

いつからかシグレは狼の様な形へ体が変わっていた。

一緒に成長していっているのだと思った。

本来子供だけでは入ってはいけないと言われている山へ向かった。


山へ入るための入口へ行くにはとても深い谷にかけられた吊り橋を渡るしかないが、常に大人が見張っていて子供が進むのは難しかった。

でも何とかして森へ入って家族の為にお肉を取ってきたいと考えて何日も隠れながらチャンスを伺っていた。

ある日ある見張りの行動に気がついた。

お昼ご飯の時に見張りの人が交代するのだが、ある人は交代した直後暫く戻ってこない。

どうやら“お花を摘みに”行っているようだ。

そのことに気が付き確信が持てるまでは観察を続けた、

間違いないと確信した時に僕は作戦を考えた。


フリルのお父さんに聞いた事がある。

森にはいる時には食料と水を持っていくんだと、持てる量には限りがあるし、水はシグレがいるから何とかなるから、食べ物はお昼に食べるようにお母さんが用意してくれる物を持っていくことにした。

荷物を用意し吊り橋へ向かった。


「シグレ、隙を見て橋を渡るよ」

「ぴゅいっ」


いつもの様に見張りの人が変わり隙を見て橋を渡る。

ギイギイと不安を駆り立てるような音が谷底に向かい響いている。

ギリギリそこが見えるかどうかそれくらいに深い谷で落ちたら間違いなく死んじゃうなと思いそそくさと橋を渡る。

橋を渡りきり森の入口へ足を進める。


「これでお肉も調達出来るようになれば本当の英雄だ!」


これから待ち受ける冒険に胸躍らせ進んでいく。


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