ポリゴンの夢をみて(参考作品:フランティセック・クプカ作 静寂の道)
目が覚める。
砂岩の上に仰向けだった私は体を起こす
僕はため息をついていた。空気に響き渡り白い煙として広がる。
どこにいるのか、どうして僕は寝ていたのだろうか頭を巡らせても思いつかない。
ふと無意識に前へ右手をかざす。すると目の前にウィンドウが手元に現れる。そこには様々な項目が書いているがどれも文字化けをしていて何が書いているかわからない。
僕は何者なのだろうか。目の前に並ぶ石造に背中を預け腰を下ろす。
見上げると夜空には氷のように冷たくきれいな星々が輝いている。
僕はため息をつく。白い息が砂埃のように消えていく。
静寂だ。どこか胸の中が冷え切ったように感じる。これは寂しっというのだろうか。
この静寂な道の奥から黒いボヤが一つまた一つと現れるその数三つ徐々にでかくなっていき徐々に実態を形成する。10m位だろうか黒いボヤの正体がわかる一人は男だろうか鎧兜をまとっている。もう一人はローブをまといフードを深々かぶった女とマントをまとった丸メガネのやせ細った男である。
するとマントを被った男は舌打ちをする。
「ッチほかのプレイヤーに越されたか」
「だがこいつプレイヤーのようには見えない」
「だがNPCでもねぇぞ!こいつなんなんだ!」
NPC…聞いたことのない言葉だ。
「じゃあ何だってんだ!お前がここらへんにクエストのフラグあるって言ったんだぞ!」
丸あるメガネの男は苛立ちながら寄りの男に言った。
二人の間に入るように女が口を開く。
「でもこの先の祭壇に行くと願い事が叶うとか、聞いたことがあるからそこまで言っていてもいいかもね」
「信じられっか、そんなオカルト!」
そう言いながら丸メガネの男は元の道を帰っていく。
「まてよ」そう言いながら二人は丸メガネの男を追いかける。
「あの…!」
僕は叫ぶ。鎧の男は足を止め振り向く。
「僕は…、僕は何者なんでしょうか!」
男は言った。
「知らんな。」
そう言い肩をすくめると再び丸メガネの男を追い始める。
僕は誰なのだ。
頭がおぼつかないまま歩いたちょっとした階段が見つける。
一歩、また一歩と登りきると祠のようなものがある。
これがさっき言っていた祭壇に手を合わせる。
僕は何者なのでしょうか?
そう念じると体が暖かく感じる。体を見ると光の結晶が上へ上へと飛んでいく。
そのうち僕自身の肉体が崩れていく。
目が開く。どうやら寝ていたようだ。布団から体を起こす。
ふと母の声が聞こえる
「たつみ、ご飯ココに置くね」
その言葉に頭がさえる。僕が何者であったのか。
どうしてあんな所にいたのかも。
僕は願ったのだこんなことになるならアニメのようになればいいそう思い僕の首に縄を付けたのだ。
しかし生きている。しかもあの場所に見覚えがある。まさかと思い立ち上がっているパソコンにゲームを開く。しかし、ログインの形跡もない。自身のアバターである丸メガネのキャラクターを眺め呟く。
「ログでなしってか?ははっ」
渾身のギャグも消え静寂が部屋を支配する。