神様ってすごいね
こんばんは。
昼間更新する余裕がなかったんで、ストレス発散に夜更新しております。
寝るまで続けて書いてやろうかな、と思うくらいです。
※
「なかなか良い技術だが、ガラスを介した鏡はすでにラーディア一族には伝わっている」
僕が完全敗北したジウス大王伸は、そう言った。
「けれど私も、これほど大きなものは初めて見た。これが私かーー?」
側に控えているリーインリーズは、珍しいのか、鏡に映る自分の姿を後ろで確認しているようだ。
僕は今世紀最大の勇気を振り絞ることになった。
「はい。ぜひにこの鏡を献上したく、急いで製作しお持ちした次第です」
今となっては内庶だけど、本心ではジウスに老人だと自覚して欲しかっただけなんだけど。
彼を見てそれは、いえないことになってしまっている。
「ふむ……」
ジウスは真っすぐに僕を見てきた。
「おまえ、ラーディア一族に来ないか?」
えっ!?
僕は驚きのあまり、肩を落として、背中を丸めていたと思う。
背が高いから、自信がないときは目立たないように背中を丸める癖があった。
でも今はずり落ちるメガネが壊れていて、メガネもないので指先で忙しなく顔をいじるばかりだ。
「え……、えっと、ーーえっとぼっ、僕はーー!」
またチックが出て上手く言葉が出なかった。
でも伝えなければならない。
「あなたが信頼できる方なら、花嫁になる方もつつがなくラーディア一族に向かうでしょう。ーー僕……、私もそれを見届けて、考えてもよろしいでしょうか?」
ジウスはふと笑っていた。
「おまえは聡明だな」
褒められた。
「よい。私がおまえが納得できる花嫁を迎えられたなら、共に連れて行く」
なんだか僕がジウスの嫁に選ばれた気分になった。
えーー!?
花嫁選びに深く関わってしまった気がして、僕は運んできた鏡の前で小さくなる他なかったんだ。
なかったんだ……よ。
感想、足跡、コメント、評価、ブクマが次の活力に。
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偽りの神々シリーズ紹介
1「自己肯定感を得るために、呪術を勉強し始めました。」記憶の舞姫
2「破れた夢の先は、三角関係から始めます。」星廻りの夢
3「封じられた魂」前・4「契約の代償」後
5「炎上舞台」
5と同時進行「ラーディオヌの秘宝」
6「魔女裁判後の日常」
7「異世界の秘めごとは日常から始まりました」
8「冥府への道を決意するには、それなりに世間知らずでした」
9「脱冥府しても、また冥府」
10「歌声がつむぐ選択肢」
シリーズの10作目になります。
異世界転生ストーリー
「オタクの青春は異世界転生」1
「オタク、異世界転生で家を建てるほど下剋上できるのか?(オタクの青春は異世界転生2)」
異世界未来ストーリー
「十G都市」ーレシピが全てー