鏡よ、鏡
こんばんは。
食後の気分転換。
暇な時に小説を書けるのは幸せ。
タブレットとキーボードがあれば一瞬。
年バレるかもだけどさ、昔はカシオのワープロで、データ保存できんかったんよ。
タイプしないと保存もあやしいって。
時代は進化したなぁ。
※
自慢するけど!
僕はモテたことがなかった。
スタイルだけは、モデルの母の等身を遺伝してもらってたけど、顔のパーツは父に似て、とっても素朴だったから。
自信がないから、身長高くても背筋を丸めて目立たないようにしてきたんだ。
あと本とゲーム、アニメが好きすぎて、視力は壊滅的に悪い。
メガネとか、視力悪い人のためにかなり改善されてはいたけど、
僕の視力はそれを上まわって、やっぱり分厚い。
つまりかけると目、ちっちゃく見えちゃうのね。
あーー。
ちょっと思い出した。
父が笑ってた。
『牛乳瓶底メガネかけたら、誰だって目ちっちゃくなるよ』
昭和の人がいう牛乳って、温泉で飲む瓶に入った牛乳のことらしい。
僕温泉なんて嫌いだったから、牛乳を瓶に入れてるなんてすごいレトロで、想像もつかなかったけど、メガネのレンズが厚くなったら、目が小さく見える原理は理解してたよ。
母が言った。
『私に似て、まぁまぁ整った顔してるんだから、背筋伸ばしてメガネかけてなきゃ、まぁまぁイケてるんだけどねぇ』
そんなこと言われたこと思い出していたけど、僕は長らく自分の顔すら見ていなかった。
元々鏡で自分の顔を見る習慣なんてなかったよ。
モテないんだから、そんなもんなんだって思ってたし、僕が好きになるのも二次元の世界の女性ばっかりだったから。
鏡、作った方がいいんかなぁ……。
この世界には鏡がない。
さほど必要じゃなかったようで、貴族が自分の姿を確認するのは肖像画とか、水とか水晶にうつった姿で、他人任せ、もしくは歪んだ自己認識になる。
カメラ作れよって和木に言われたから、僕はその研究をしてはみたけど。
実際自分の見た目を確認するのは、カメラより鏡の方が手っ取り早いよなぁ。
現代社会では、カメラ撮る前の映像が鏡みたいになってたんで、あの時代の技術すごっ! って思う。
かっこいいポーズ取り放題ってやつで、その上加工もできたしな。
んーー。
SNSには詐欺師三昧の世の中だった。
でも僕は本物の美少女に出会った。
神様、女神様ーー!
彼女と僕は釣り合うのかな??
気になってしまって、月夜の晩に水鏡に自分をうつす。
和木は絶望的だと予測したけれど、万に一つのチャンスでも生まれないものかなぁ。
ラーディア一族の神である王が、めちゃくちゃ不細工とか。
ーーいや、聞いたことがある8百年くらい生きてるとか。
老人だろ??
よぼよぼ。
歯も髪も抜け落ちた、権力だけある白髪の老人なんだろ?
三人目の嫁を選ぶなんて、なんてエロじじいだ。
僕は怒っていた。
セドリーズ様を守らないと。
たとえ僕が彼女に選ばれなくってもと思った。
モテない僕でも、たとえ美女と野獣だって言われても、真心は通じるかもしれない。
そんな期待と思いを胸に秘めながら、僕はとりあえず鏡を作ることにした。
お年寄りってさ。
自分が年取ってること、わかってないこと多いんだ。
前世でもそう思ったことがあったんだ。
ましてこの世界鏡なくて、若い頃の肖像画じゃ、今の自分も若いなんて勘違いしてることもあるかも知れない。
てことで僕、ラーディア一族の大神に気がついてもらう作戦を立てた。
今僕に必要なのは、大量の鏡だよっ!!
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偽りの神々シリーズ紹介
1「自己肯定感を得るために、呪術を勉強し始めました。」記憶の舞姫
2「破れた夢の先は、三角関係から始めます。」星廻りの夢
3「封じられた魂」前・4「契約の代償」後
5「炎上舞台」
5と同時進行「ラーディオヌの秘宝」
6「魔女裁判後の日常」
7「異世界の秘めごとは日常から始まりました」
8「冥府への道を決意するには、それなりに世間知らずでした」
9「脱冥府しても、また冥府」
10「歌声がつむぐ選択肢」
シリーズの10作目になります。
異世界転生ストーリー
「オタクの青春は異世界転生」1
「オタク、異世界転生で家を建てるほど下剋上できるのか?(オタクの青春は異世界転生2)」
異世界未来ストーリー
「十G都市」ーレシピが全てー