異世界では引きこもらせてもらえない現実
こんにちは。
またしても昼休憩にトリップしたくて書いてます。
お付き合いよろしくお願いします。
※
「ご飯と酢ってどうりで合うはずだよな」
「そうだね」
だから日本食文化、スシって最高!
僕たちは米からアルコール、アルコールから酢を作り、すし飯づくりをやっていた。
「ここまでくると、調理っていうより実験だ」
米を蒸して、「米こうじ(酵素)」と「水」を加える。
酵素が作用して米のデンプンが糖になって、
それに「酵母」を加えて糖をアルコール発酵して、酒造り。
日本酒の手順は和木がそんな感じで作ったけど、こっからさらに酢を作る作業が続く。
んで米から作った「純米酢」を酒と混ぜ合わせて加温し、酢酸菌を加える。
お酒のアルコール成分が、お酢の主成分である酢酸に変化して完成。
「だーけーど!!」
僕は大変なことに気づいてしまった。
たぶんこっから熟成させる期間が必要だった。
1ヶ月ぐらい……。
「来客来るのって三日後じゃなかったっけ!? 発酵には少なくとも2週間はかかるんだった!!」
僕の頭の中は、楽しみにしていた寿司ネタが駆け回った。
海の魚の漁については、リーインリーズに頼み込んで、各種揃えられるようにしたけれど。
これじゃ間に合わない。
「それ、しょうゆも同じだろ?」
和木に言われ、僕はけっこうショックを受けた。
「わかってるなら言ってよ。日本食ってほどんど発酵食品だったよ」
「ああ。だからこっからはおまえは、発酵を早める方法を考えろよ」
ひぇーー!
最初から僕をアテにしてるの!?
「そんな顔面蒼白にしなくたって、おまえならできるだろ? 熟成装置」
うわぁぁぁーー。
可能だった。
確かに三日あればなんとか可能だけどさ。
急に達成しなきゃならない責任の重さに、僕はその場でガックリとひざを折った。
「僕は転生前、引きこもりなんだよ。プレッシャーに弱いんだよ。そんなこと言われたら、また引きこもるよ!! フラッシュバックしちゃうんだからね!!」
「えらそうに言うな……」
和木はため息をつく。
「あの新しい家に引きこもりやがったら、飯抜きだからな」
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偽りの神々シリーズ紹介
1「自己肯定感を得るために、呪術を勉強し始めました。」記憶の舞姫
2「破れた夢の先は、三角関係から始めます。」星廻りの夢
3「封じられた魂」前・4「契約の代償」後
5「炎上舞台」
5と同時進行「ラーディオヌの秘宝」
6「魔女裁判後の日常」
7「異世界の秘めごとは日常から始まりました」
8「冥府への道を決意するには、それなりに世間知らずでした」
9「脱冥府しても、また冥府」
10「歌声がつむぐ選択肢」
シリーズの10作目になります。
異世界転生ストーリー
「オタクの青春は異世界転生」1
「オタク、異世界転生で家を建てるほど下剋上できるのか?(オタクの青春は異世界転生2)」
異世界未来ストーリー
「十G都市」ーレシピが全てー