もてなす料理のお品書き
おはようございます。
気分転換にまた朝から書いてます。
お付き合いよろしくお願いします。
※
次の日から、時間があると、僕たちは色々な料理を試作した。
とは言っても前いた世界の料理のレシピを再現してたんだけどね。
「おまえよく、料理の調味料や分量、暗記してたもんだ……」
「僕は本好きだからね、料理本の数十冊分くらいは読んだことあるよ」
「覚えてるのがすこい、つってんだよ」
「そう?」
僕にとっては普通のことだった。
僕の母は一般の母のように台所にほとんど立たない人だったから。
父と母の食事は僕が用意するのが日課だった。
子供の僕には料理を作る方法なんてわからなかったから、片っ端から本を読んだ。
そして読んだ本の内容は、僕の頭の中の書庫にすっかりキレイに整理される。
引き出してくるのは自由自在だった。
特に歴史や科学の本は好きだったけど、まぁそれだけじゃ物足りなくて、休憩に違う分野の本も読んだりしていたから、こっちの世界じゃ少しは役に立ちそうだ。
「でも和木くんみたいに手際はよくないから、レシピ本を再現するくらいしかできないけどね」
「ーー充分だ」
ほんとうに珍しく和木に誉められた。
僕の知識の中で重宝されたのは、主に発酵食品に関する知識だった。
和木は日本食を再現することにこだわったから、味噌、納豆、しょうゆ、そんなものを作っていた。
「納豆は好き嫌い分かれるんじゃない?」
「まぁな。でも保存食だし、驚かせるにはいいんじゃない?」
「驚き過ぎて、殺されないかな? 腐ったもの出したって」
「だったら出さない」
「じゃあどうするのさ?」
「俺が食べる」
あ。好きなんだね。
僕も嫌いじゃないよ。
米の収穫が出来た時から、僕だって食べたかったし。
「日本酒作っただろ? こうなりゃ和食でもてなしてやる」
「スシー! テンプラー! 」
僕は涎が出てきて、変な外国人のテンションになってしまった。
感想、足跡、コメント、評価、ブクマが次の活力に。
何卒反応よろしくお願いします!
偽りの神々シリーズ紹介
1「自己肯定感を得るために、呪術を勉強し始めました。」記憶の舞姫
2「破れた夢の先は、三角関係から始めます。」星廻りの夢
3「封じられた魂」前・4「契約の代償」後
5「炎上舞台」
5と同時進行「ラーディオヌの秘宝」
6「魔女裁判後の日常」
7「異世界の秘めごとは日常から始まりました」
8「冥府への道を決意するには、それなりに世間知らずでした」
9「脱冥府しても、また冥府」
10「歌声がつむぐ選択肢」
シリーズの10作目になります。
異世界転生ストーリー
「オタクの青春は異世界転生」1
「オタク、異世界転生で家を建てるほど下剋上できるのか?(オタクの青春は異世界転生2)」
異世界未来ストーリー
「十G都市」ーレシピが全てー