味方!!
「どこから話せばいいと思う?私としては”もう何度目?”って感じだからどうしたらいいのかわからないんだよね。ミユはまず自分のことを自覚したほうがいいよ。そんなにかわいいんだからさ。いや今は反論しないで。というか反論できないよね。もし反論するならそこから話さないといけないからもっと時間が必要になるんだけど…大丈夫みたいだね。じゃあなんでミユがここに来たのかを教えてほしいんだよね。おかしいと思わない。ミユは私と約束しているよね。どこかに行くときは私にしっかりと伝えると。最低でも何処で、誰と、いつから、いつまで、なんではしっかりと伝えないといけないよね。私はミユが心配だから言ってるんだよ。分かってるよね?分かってるよね?本当に分かってるよね?ならなんでいつもそうやってふらふらとどこかに行っちゃうの。私はミユを縛るつけるつもりはないけどそんなことを続けているならいつか縛らないといけなくなるよね……」
私はみゆの隣で見知らぬ少女の説教を受け続けていた。
みゆは正座でその少女の話を聞き続けていた。みゆはまっすぐと目を見続けており何とも言えない信頼関係を感じた。
その何とも言えない雰囲気に引かれて私も正座で話しを聞き続けていた。
かれこれ数十分ほど説教をみゆとともに聞いているが二人は絵になっていた。
みゆは庇護欲をそそる様な小さく可愛い。髪の毛は黒でセミショート。
私の部屋に入ってきた闖入者は、中東にいそうな美人で身長もスタイルもいい。ブランドのウェーブがかかった髪の毛と碧の瞳がエキゾチックが印象を与えていた。
可愛いものときれいなものがここまで親和性が高いものだとは知らなかった。
私が二人を羨ましながら見ていると、恐る恐るという感じでみゆが話を切り出した。
「あのー。アーイシャ少しいい。」
「それは重要な事?私の話よりも重要?」
「いやー。さすがに人の家でこんなに長居するのはどうかなと思うんだけど?」
「ミユ。あなたがそれを言える立場なんですか?扉を壊して家に侵入したんでしょ。」
「なんでそれを…?」
「何も考えず突っ込んでいくのはミユのいいところだけど、いつか大事になるよ。」
「うん。ごめん」
「それに大体日本にまで戻ってきた理由っていうのはここに来ることだったの」
私の背中から嫌な汗が流れた。