自己完結
起きると真っ先に私は、机に散らばった紙をまとめて机の引き出しの奥にしまいこむ。
それから自分を作り上げていく為には朝の時間は短すぎる。
シャワーで気持ちを整え、髪の毛を整え、カラコンを入れると気持ちが整った気持ちになった。
照はじっくりと自分を変身させてから出発すると既に遅刻ギリギリになっていた。
「お……おはよう。」
「え……」
後ろを振り返るとそこには飛鳥の姿があった。
憎々しい昔と変わらない姿に怒りと同時になぜか安堵も覚えた。
「何?今日は人の家で待ち伏せ。」
「ごめん!!!」
「え?」
あまりの大声に照は戸惑いを覚えた。
「思い出したの昔の事。照ちゃんにひどいことしたよね私。」
「何言ってるの?急にわけわからない。」
「謝んないといけないと思って。」
「何を?」
「ごめん……」
「まぁ、なんでもいいけど用がないなら学校行くから。」
「待って。」
気が付くと私は照の手を握っていた。
「なに?」
照は冷たく手を払い私を睨んだ。
私は唾を飲み込み言葉を続けた。
「自分勝手なのは十分わかってはいるんだ。でも……」
「でも、何?」
「諦めてほしくなくて。」
「何を?」
「絵を描くことを。」
「何それ。それで私に手伝えって。あんたの夢ってやつを?冗談じゃない。」
「ち……ちがう。」
「違うって何?つまりはそういう事でしょ。」
「私たちの事はどうでもいい。」
「何言ってるの、結局は絵を描かせたいんでしょ。」
「描かなくてもいいから。私はただ照ちゃんの絵が見れれば。ううん見なくても大丈夫描いてくれればいいから。」
「なにそれ。」
「ごめん、それだけ言いたくて。」
「なにそれ……」
そういうと私はゆっくりとみゆの家へと向かっていった。
また作戦会議をしないとだめだ。
だが生憎と照以上に絵がうまい人間は思い出せなかった。
「待て。」
突然、手を握られ振り向くと照が私を睨んでいた。
「相変わらずそうやって自己完結する癖は変わってないんだな。」
「え?」
「ちょっと来い。」
「え?」




