進む
「どうしたらいいんだろう。」
飛鳥は誰に言うわけでもなく呟いた。
ここ数日、その言葉が口癖になっている。
口に出したところで解決するわけではないが、何度も口に出してしまう。
「ピピピピピ」
「こんな時間。」
携帯のタイマーで思ったより時間が過ぎていることに気が付く。急かされる様に慌てて着替え始める。
みゆと約束して最近ではずっと13時に二人で集まり会議と録音をしていた。
親にバレないようにこっそりと家から出る。
バレてもなにかある訳ではないと思うだが、どこか後ろ暗いところがあるように隠れて外に出た。
「いってきます……。」
聞こえるか聞こえないかのように小声で言葉を発し家を出た。
みゆの家に行く前までにも頭の中を様々な事を巡る。
みゆから伝え聞いたものではあるが、りなさんにもアーイシャさんにもイラストの使用の許可は貰えたらしい。
そのことを伝えたときのみゆの顔が少し気になったがそれでも結果としては一歩前に進めた気がした。
出来れば4人で前に進みたかったが、それは求めすぎなものだろう。
「切り替えないと」
自分に気合を入れるために呟く
後は私が”雪城なぎさ”ちゃんに魂を入れるだけ。
そうすれば完璧なはずだ……。
ちなみに”雪城なぎさ”とはアーイシャが描いてくれた私のイラストだ。
流石に本名のまま活動するわけには行かないと懇願した結果、名前を変えることに成功した。
私自身は大好きなプリキュアの名前から付けることが出来て毎回テンションが上がっているが、みゆはいまだに元の名前に戻してほしいということはあるがかろうじで納得はしてくれている。
といっても、名前を変えても実際何か変わることもなく、何かピントのずれた日々を過ごしている。
部屋から出てみゆと共に過ごしていく自分がこのままではいけないと焦るだけの日々が続いている。
「もう少しだ、切り替えないと。」
前に進むしかない。
……なにもわからないけど




