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未熟
『未熟な人間だ。』
りなは常々自身の事をそう評していた。
感情を抑えきれないそんなことは分かりきっていたからこそ、嫌われたくないと冷静に話すように心掛けていた。
みゆと会ってからは特にそう思うようになっていた。
その行為が空回りしていることなど分かっていた。行動を変えてから、徐々にみゆの心が離れていく事を肌身で感じつつリナは何もできなかった。
だが、未熟さゆえかりなは自身の事を変える事が出来なかった。
『へたくそな人間だ。』
結局、我慢しきれずに今感情を爆発させてしまっている。
生きるのが下手な人間なのだとつくづく思う。
臆病がゆえに今も身体を震わせて、言葉の上では虚勢で話している。
どんな顔して相手は見ているのだろかと、りなはは恐る恐る相手の顔を見た。
「りなさん。ごめんなさい。」
りなはおもいがけない展開に頭が付いていかなかった。
謝ったことを茶化すことが一番楽なのだろうが相手の真剣さに黙ってしまった。
「私は自分とみゆの事しか考えていなかったんだね。」
「……」
「ごめん。」
もう一度、私は深く頭を下げた。
無音が続いた。
ーピンポーン
その時、チャイムが鳴った。




