表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/99

対峙

 エレベーターが上がっていく中、私は自分の中で迷いがなくなっていることに気が付いた。

 やるべきこと、やりたいことが明確に見えている。

 そのためにまずはアーイシャと対決しなくて行けなくても大丈夫であると今なら思えた。


『ドアが開きます。』


 ドアが開くとそこにはアーイシャが立っていた。

 怒っていることが誰にでもわかるような表情と雰囲気を纏って仁王立ちをしていた。


「なんで来たの。」


 その一言にすべてが詰まっていた。


「みゆの為にきた。」


 声が震えないように気を付けながらゆっくりと答えた。

 言いたいことはもっとあったが言葉にできたのはそれだけだった。その分その言葉にすべてを込めた。


「なにそれ、私達の事を……」


 その言葉が終わらないうちにエレベーターの扉が閉まった。


『ドアが開きます。』


 気まずい雰囲気の中、ドアが開いた。

 アーイシャは顔を赤くして開くボタンを連打していた。


「なんで閉まるのよ!」


 アーイシャは自分にではなく、ドアに向かって怒鳴った。

 キリっとした見た目とのギャップに少し緊張が解けた。


「私、頑張ります。だから、そこをどいてください。」

「なんでどかないといけないの。」

「わかりました。それなら私にも考えがあります。」


 アーイシャに向かって私はまっすぐに歩いて行った。


「な、なによ」


 アーイシャは私の行動に動揺したようで、少し声を震わせながら言った。

 それでも私はまっすぐに歩いていった。私の額がアーイシャの水月あたりに当たってもぐりぐりと額を擦りながら前へと進んでいった。

 アーイシャは驚いたようだが、足を踏ん張りそこから動かなかった。


 足を踏ん張り、エレベータの開けるボタンを押しながら立ちふさがるアーイシャと額をぐりぐりと擦り付け進もうとする私。

 そんな攻防がずっと続いた。

 私は言葉にできない言葉を発しながらまっすぐ進み続けた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ