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暖かい家族を築いていく〜 make a family〜  作者: 黒帽子
出会いの春
8/43

春の終わりに

僕の名前は宮田みやた悠馬ゆうま

最近、まゆ姉さんと父さんがせわしなく

家中を歩き回っている


廊下を走る音が近づいてくる

「ゆう!朝ごはん頼む!ちょっと寝すぎた!」

忙しそうに服を着ているのは、

宮田 しげる

僕の父さんであり、この広い家の…

いや…家族の柱である


「もう、出来てるよ、父さん

まゆ姉さんも早く起きて!今日から仕事でしょ」


ジャージ姿のまゆ姉さんがまだ眠たそうに目を開ける


「おはよう…ございまひゅ…」


「こら!そこ!また布団に潜らない!」


「まだ眠たいよ…」


僕は父さんの皿に目玉焼き、ウインナー、おにぎりと盛っていく


「ありがとう、ゆう」


「まゆ姉さん!おーきーてー!」


「あと15分…」


「そんなに寝たら電車に遅れるよ?」


僕はまゆ姉さんが手を差し伸べたので布団から引っ張り出し洗面所まで連れて行った


「ありがとう…ゆうくん」


「どういたしまして…」


こんな朝が続くとしたら…コレはかなりキツい

でも…


「朝ごはん出来てるよ、まゆ姉さん」


その後、まゆ姉さんのOL服を初めて見た


「どう?変じゃない?」


「うん、大丈夫だよ」


そう言うと笑顔になり

まゆ姉さんは家の鍵を鞄に入れ


「いってきまーす」


父さんから少し遅れて家をあとにする

まゆ姉さんを見送り


僕は父さん達が脱いだ服やズボンを洗濯機に入れ

皿やハシを洗い

掃除機をこの広い家にかけていく


「広いな…誰か手伝ってくれたらな…」


そんな独り言を呟きながら

掃除機を終える


「あー!父さんまた勝手にアニメ見たな!

しかも録画消してるし…」


僕の布団以外を除き畳んで直していく


「5時起きはキツいな…全国の主婦さんが凄いよ

僕には…マネ…できな…い…」


目を覚ますと時計は昼の二時を指していた


「もう、こんな時間か…あ!洗濯終わってるじゃ

ないか!」


慌てて洗濯機から洗濯物を出し

庭の物干し竿にひとつずつかけていく


「え…父さんのパジャマ破れてる!」


あーだこーだしていると

時間はどんどん過ぎていく


「遅めの昼ごは〜ん、、」

庭を見るとそこはまゆ姉さんが来たばっかりの

僕と父さんだけの家とは違っていた


桜が葉桜に代わり

父さんが買って二日で飽きた盆栽は

僕の応急処置のおかげで何とか生きながらえている


「春…終わったな…なんか寂しいな、早く帰って

こないかな…」


僕はそんなことを言いながらおそおその昼ご飯を頬張る


「我ながら美味しい…」


僕はそんなことを思いながら空を見上げる

暖かい春だな…


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