家族会議(内情ダダ漏れ)
黒木さんが泊まって行ったのには理由があるらしく…その理由は…
「独りってさ、かなり寂しいものなんだよ
悠馬くん…夜は怖いし…」
(なぜ一人暮らしをしたんだろうこの人…)
「お泊まりは素晴らしいな…まゆさんとも話せ
て良かっ…」
黒木さんは最後まで話すことなく
眠気が勝ったようにみえる
僕は部屋の電気を豆球に合わし部屋から音がたたないように襖を閉めると
“第一回家族会議”が始まろうとしていた…
「ゆう…あんないい人が居たなんて教えてくれて
居たらアジサイ農園に一緒に行ったのに〜」
と茶化す父さんと正反対に
「私!黒木さんとゆうくんの交際ぜっったい認め
ないよ!!姉として!」
「実は料理をしてくれないと困るからだったりし
ないよね?」
冗談で言ったつもりがまゆ姉さんの顔はどんどん曇る、外国なら「ビンゴ!」って言うのだろうか
「まあ、黒木さんだったかな?彼女にはもう少し
ゆうとの友情と愛を育んでからでも遅くないと私
は思うんだ、向こうの親に挨拶をしないと行けな
いと考えると…もう少し時間をかけるべきだと
父さんは思うリソースは私だ!」
「「いい話と思ったのに!!」」
と突っ込まれ父さんはこめかみを掻きながら照れると、まゆ姉さんに『褒めてないから』という言葉を聞いてしょげてしまったのは置いておいて…
「どうしてゆうくんはあの人と付き合いたいの?」
「待って!誰が付き合って言ったの?」
「黒木さん…私に義姉って、、」
「僕、付き合う気ないよ?」
僕のこの何気ない言葉に二人は絶句する
「ゆう、それは勿体無いと思うよ?
あんな顔立ちも良くて知識も豊富、主夫として
生きていくなら最高なお嬢さんだよ?」
「私もあんなに仕事ができる人知らないよ?
私の上司の2倍くらい稼いでるっぽかったし…
悔しいけど黒木さんは完璧だよ?」
(上司さん…)
「だって…久しぶりに会って僕は黒木さんのこと
を忘れていて…思い出して…今日泊まって…急
すぎて何がなんだかいまいち分かってないんだ」
二人は僕の言い分に黙り込む
第三者がいたとするならきっと…付き合うべきだと言うかもしれない、でも僕なんかよりもっといい人は沢山いる、それも星の数ほど
なのに何故僕なのか…なんて考えてしまうと
僕は“騙されているんじゃという恐怖”が僕を支配しているのが正直なところで…
思い出す高校の仕打ち
思い出す中学生の時に急に亡くなった母さん
この二つが僕を縛り付ける、、
「なら、すぐに答えを出さなくてもいいんじゃな
いかな、黒木さんは少し段を何個か飛ばしすぎ
たんだな、、」
珍しく父親というような父さんを見て心強い…と思ったのもつかの間、僕の耳元で『夏休みにプールでも誘って悩殺されたら気が変わるんじゃないか?彼女意外と着痩せするタイプみたいだし』という男の性が暴走している父さんを見てホッとしていると…
まゆ姉さんが不機嫌だった…
「私今度、会社の人たちとプールに行くんだけど
兄弟、彼氏、友達なら連れてきていいよって先輩
に言われたから連れていくことできるよ…」
と弱々しく自分の体をまじまじ見ながら僕に囁く
(まゆ姉さんもかなり女性の目指す体型だと思う
んだけどなぁ…)
「七月の中旬頃に誘われてるからそれまでに私と
黒木さんで水着選んでくるからゆうくんは一人で
選んできてね…絶対一人だよ?」
「は、はい…僕は一人で…一人で選ばさせて頂き
ます…」
絶対、まゆ姉さんは僕が黒木さんにデレデレと思ってるんだろうな…どうにかして誤解を解かないと…家族崩壊に、繋がったら…
また、“独りきり"になってしまう
それだけは…
それだけは避けないと行けないのに…




