姉と先輩
黒木さんが起きるまで僕はコーヒーを入れて
父さんとまゆ姉さんの帰りを待っていると
玄関から女性の甲高い声が家中に鳴り響いた…
「ま、まゆ姉さん!?」
僕は急いで声のする方へ駆けていく
そこには涙目のまゆ姉さんが僕を上目遣いで
迎える…
(本当にそういうのはやめて欲しいなぁ…)
「どうしたのまゆ姉さん…」
僕は疲れきった声でまゆ姉さんに聞くと
「み、見たことのない靴が…あるんだよ!!」
まるで幼稚園児がごねるような顔で言うので
コーヒーを飲ませてあげると泣き止んだ…
まゆ姉さんには悪いけど…本当に幼稚園児かもしれない…
「ああ…それは黒…」
僕が最後まで話すことなく
まゆ姉さんの気にしていた火種が僕の後ろから
音もなく姿を現す
「う、うわぁぁ!!って黒木さんか…」
「残念、私だ…で、そこの女は誰かな悠馬くん」
「え、えとこちらは僕の姉のまゆさんです」
僕の紹介にぴったりのタイミングで自己紹介を始めたまゆ姉さんの話を聞き終わるまでに
黒木さんさんが腕組みをして床を踏んでいた
しかも、力強いのがまた怖い…
「で、まゆさんって言いましたか…悠馬くんは私
が貰いますので私の義姉になる訳ですね?」
「「…へ?」」
僕とまゆ姉さんは思わず黒木さんの方を見て全く同じ動作をして全く同じ言葉を発していた…
「黒木若菜さん…私…貴女とゆうくんの恋愛を認
めません!!ゆうくんはまだ十九ですよ!?」
「それは確かに…では二十歳になったら…」
「僕の選択権はなしですか!?一番僕に聞くべき
と思うんですが!?」
僕の勢いが殺しきれていない言葉が二人の耳に届いたのか…ほんの一瞬だけ…二人の論争は止まる
でも止まっていたのはつかの間、またすぐに僕が関われない論争(女の勝負)は僕の為にお互い頑張っている?はずなのに僕はのけ者なので客間に戻りコーヒーを飲んでいた
「ゆうくん!」
「悠馬くん!」
「はい!?」
どうやら僕が勝手に戻ったのが気に入らなかったらしく僕が一気に論争の火種でありサンドバッグになった…
それから父さんが帰ってくるまで僕は二人にサンドバッグにされ
黒木さんは何故か泊まっていった…




