僕の学園生活
僕は高校生の最後の年ぐらいは…
亡くなった母さんの事を少し忘れて…
"楽しもう”そう決めた
「やあ、宮田悠馬くん」
「はい、どうも…ってどこかで自己紹介しました
か?僕は会ったことがない気がするんですが…」
「私は君をストーキン…ずっと見守っていたから
君を見守るためだけに留年もしたんだ」
「えええ!?こんな僕のために!?」
「そうだとも放っておくと直ぐに過去の人の事を
思い出してしまう…可哀想な君の為にね…」
「貴女の名前は…?」
「黒木若菜というよろしく宮田悠馬くん」
「黒木…若菜…確かその名前って去年優秀な成績
で卒業するはずの人が居たけど出席日数が足りなくて卒業できない人がいるって噂…本当だった
というわけですね、、」
「そんなに褒められても困るなぁ…ついつい君に
連絡先の書いてある紙を君の胸ポケットに入れ
てしまうところだったよ…」
「登録しましたよ、よろしくお願いします!」
「そんなにかしこまらなくても私は君と同じく
3年生の同級生じゃないか」
そんな出会いが僕と黒木さんの中にあり
ある日を境に僕達は話さなくなった
それは…黒木さんが“いじめ"られていたからだ…
彼女は美貌で優秀…これは他の生徒からしてみれば邪魔で仕方がない存在だ
「おい黒木!留年したって本当?可哀想ねー!」
「そんな事をしても貴女は私の上に立つことは無
理よ諦めて勉強でもしなさい」
「ハァ!?ナメてんの!?」
「すまない君は短気なんだな…哀れな…」
「やめなよ二人とも!!」
「「悠馬くん!?」」
彼女が黒木さんを狙って投げた水バケツは
僕の頭に当たり、彼女は走りさっていった…
「大丈夫かい!?今タオルを……」
「平気だよ…僕はもう帰るね…あと明日からは僕
に関わらない方がいいよ黒木さん…」
僕は黒木さんにそう告げると僕は靴箱まで
独りで歩いていく…誰も居ない廊下を独りで…
次の日から黒木さんはいじめられることがなくなった…代わりに僕が標的にされた
苦しい数ヶ月の学校の日々が終わると僕は自由と思った…
卒業してからはスマホに誹謗中傷をするためだけにLI〇Eの通知音が僕のスマホから響き渡る
僕はそれ以来スマホの通知を切り
父さんには学校のことを全く話していなかった為
父さんに心配をかけることがないだけマシと言い聞かせていた…
僕は父さんの…この家の…主夫になるんだ!
僕は新しい第一歩を踏み出した
それは小さくて…
でも僕にとっては大きな一歩で
きっと彼女にも踏み出してほしい…