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嵐の予感②
僕はベトベトのスマホを見て意気消沈していると
彼女は隣で耳元で囁く
「玄関で話すのも悪くは無いがそろそろ私も君の
家に上がりたいのだけど…」
「言われてみれば…上がってください…」
僕は彼女をお客さん用の部屋に案内すると
コップにコーヒーを注ぐ
「家事が忙しいとはいえ…」
と念仏を唱えるかのように自分で自分を責めていく、そんな僕を横目に彼女はただ静かに僕の隣で僕がぶつぶつ言いながらコーヒーを注いでいるのを黙って見ているだけだった
(何か話さないとなぁ…)
「僕の名前は…」
「宮田悠馬、私の彼氏候補で私の一年したの可愛
い後輩だったな…あの頃は私も初々しかった…」
ここで僕は少し彼女について思い出すべく
彼女の話を聞きながら昔の…一年前の学校生活を思い出していた…