しゃわー
ぱら
ぱら
ぱら
体の奥に染みていく
このニオイを
僕は好きになれないけれど
眠っているときも
起きているときも
ずるずると忍び寄ってくる
このニオイを
僕は好きになれないけれど
だからって
面と向かって嫌いだなんて
正直に伝える事なんて
できないんだよね
僕はノコギリか
剪定バサミか
チェーンソーか
ホウキとチリトリを持って
うっそうと茂ったクモの糸を見上げ
佇むのが関の山
口を開いて見上げれば
雨粒と一緒に降り注ぐオレンジ色
またこの季節
あぁ
ギブアップ
部屋のすぐ脇が金木犀なんて。
ありがとうございました。