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この世界の神話

 “邪教”。

 歴史の中に出てくる危険な宗教団体だが、それらは同じような傾向を示すという。

 それらは、逆らうものをすべて石化させるらしい。


 その魔法は大抵同じもの、もしくは派生なので、すでにその石化の魔法を解除する方法は分かっていた。

 ただ、昔は分からずに確かこの薬を作るのに数十年の歳月が必要だったとか。

 なんでも石にされてしまった娘を元に戻したいがために、両親が必死になってそれを戻す魔法薬を研究し、見つけ出したとかなんとか。


 それだけこの石化の魔法は普通の魔法ではなく、“特別”なのだ。

 その理由もまた僕はよく知らないのだけれど。

 そこでマリンは僕に、


「この世界の“神話”についてのお勉強は今の子たちはしていますか?」

「……神様が僕達とこの世界を作ったんだよ~、くらいでしょうか」


 僕はそう答えながら、元の世界ではサルから進化したのが僕達人間だったような~、と思い出しつつ、僕がこのチートを貰った人物は神様だったと思い出す。

 もう六年も前なのでよく覚えていないが、優しそうなおじいさんだった気がするなと懐かしく思っていると、


「神様は私たち人間を“石”から作り出したと言われているのです」

「石? ですか?」


 さすが魔法の世界と思いつつも、石化の魔法は石にする魔法。

 なんとなく僕は嫌な予感がした。


「その“邪教”の教祖は自分を“神”だと名乗っているのだそうです。そして恐ろしいことに、自分に逆らう者たちは元の“石”に戻してしまっていいと言っているのです」

「それが石化の魔法、ですか?」

「ええ、もともとこの魔法も“邪教”が編み出したもので、“本来の存在”に魔力の質を変換するものであるようです」


 もともと石が動いているから動かない石にした? というものらしい。

 でも逆らうものは石にしてしまえ、というのは、


「横暴ですね。よくそんなものについていきますね」

「それはその、自身を“神”と呼んでいる人物が、大抵、現れた時代ごとに……優れた魔法を持って現れるそうです。それの影響があるとかなんとか」

「優れた魔法、ですか?」

「ええ、もっとも、我々でも理解できる範囲のものである場合が多いそうですが。ただこの“邪教”の“神”はずっと同一人物だと言われているのが気になるのです」

「同一人物……でも全員同じだとするなら一体どれだけの長い間生きているのですか?」

「さあ。ただ似た人物で同一の名前といっただけかもしれません。他にもそれを信じてしまう“予言”のような物があるともいわれていますね。……本当に毎回、どこからともなく湧いてきて面倒な」


 マリンがそう小さく呟くのを聞きながら、


「そんな危険な力を持つ“邪教”なのに、ずっと放置されてきたのですか?」

「偽物の“邪教”も今までたくさん現れるために、対応が遅れたり、偽物と思ってそこまで重要視していなかったが……ということもあるのです。我々にも限界がある。言い訳に聞こえるかもしれませんが、我々だって万能ではないし、傾けられる労力に限界はあります」


 マリンがそういった所で、メメル姉ちゃんが、クラリスさんの家が見えたよといったのだった。


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