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沢山生えている

 それから、僕達は、アリサに案内されて隣の村に行く事になる。

 あの怪物、“蛇の果実”と呼んでいたものは、すでに会ったのは何人か倒したらしい。

 青い血のような物を流して倒れるあの不気味な生物。

 

 人間を作る変えているのだろうか?

 それはそれで気持ちが悪い。

 けれど今の所そういった説明は彼女達の口から一切されていない。


 かといって聞く機会もなかったため、どうしようかと僕は悩む。

 そして、父の運転する馬車で移動することになった。

 そこに僕達は乗り込んでいく。


 そして移動していくわけだけれど、


「あれ、“タタコ草”がこんなに生えている。最近よく目にする気がする」

「そうなの? ……いくらあっても困る物ではないから、とってらっしゃい」

「はい!」


 というわけで馬車を下りて僕は沢山の“タタコ草”を、もっていた小さなナイフを風の属性で強化して、一気に刈り上げる。

 両手いっぱいにほんのり紫がかった僕の背丈ほどある草を刈り取ると、


「手伝うから少し渡して」

「ありがとう」


 リリルがやってきて手伝ってくれた。

 またアリサも興味があるらしくやってきて僕の刈り取れなかった分を一束刈り取ってもっていく。

 戻ってくるとマリンが僕の方を見て、


「こういった草についても教育をされていたのですか?」

「いえ、この子には魔法などよりも勉強を頑張って欲しかったのであまり教えていないのです。でも自分で本を見て勉強をしていたので私もお手伝いはしましたね」

「なるほど、“薬草図鑑”を見て自分から……」

「ええ、だから見分け方も少しは教えたかしら。後は換金の仕方も。そのお金でこの子、魔法を買って覚えていたみたいなのよね」

「自分で魔法を買って覚えたと……やはり将来は、魔法使いを目指しているのですか?」


 それは僕に向けての問いかけのようだった。

 でも僕はというと、


「“魔法使い”になるといった事は考えていません。ただ……将来は色々な場所に旅に出られるような、そんな職業につ生きたいと思うのです。僕は、この広い世界をもっと“自分の目”で見てみたい」


 そう僕が言うと、僕の母までもがあらあらと言っている。 

 でも僕としては、それが僕がこの能力を持ってこの世界に来た理由でもあるし、僕自身が興味のある事なのだ。

 だから好奇心に突き動かされるようにそちらに進んでもいいと思う。


 でもそういえば、こんな話は誰にもしていなかったなと僕が思っているとそこでリリルが、


「……だったら私も勉強も魔法もがんばって、タクヤについていく」

「? リリルも一緒に世界が見たいのかな?」

「……うん。タクヤの隣で見たい」


 そう言われて、それはそれで楽しそうだなと思う。

 ただその言葉にアリサが楽しそうで、マリンや母も微笑ましい物でも見るかのように僕を見ている気がするがどうしてだろう?

 そう首をかしげるけれど僕はよく分からない。と、そこでマリンが、


「折角の移動中ですし、これから移動する間……現在の我々の“敵”について分かっている範囲でお話ししようと思います」


 マリンが真剣な表情で呟いたのだった。


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