表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

5/99

魔法を使ってみる

 僕達の前に突き出した手に、白い光が灯る。

 大きな白い光の塊がふわふわと浮かぶ。

 明りの魔法だ。


 大きいものであれ小さいものであれ、学べばこれは大抵の子供が出来る物であるらしい。

 けれど魔法で作った灯りは持続期間が短く、普通であれば魔道具の明かりを使うのが一般的で、普通の人の場合は子供の遊び程度にしか使えないため覚えない。

 必要のない遊びの魔法、そういった認識が強い。


 だから僕達も学んではこれまで来なかった。

 とはいえ、この魔法使いのお姉さんがこんな綺麗なそれも真ん丸の形をした光の球を作るのは凄いと純粋に僕は思う。

 それに実践して見せてもらうと、魔法の使い方のイメージがわきやすくていい。


 そう僕が思っているとその光の球が消えて、


「では、この灯りを呼び出す魔法をお教えします。ではまず手を前に掲げてください。前の人に当たらないように」


 僕も、隣に座っているリリルと一緒に手を前に出す。

 そして、魔法使いのお姉さんが、


「はい、皆さん手を前に出しましたね。あ、そこの方、もう少し後ろに下がってください。はい、結構です。では、これから私の言う言葉を復唱してくださいね。“小さな欠片は、一つ二つと震え、触れ合う。音は小さくとも声を上げて、その意味を示す”」

「「「“小さな欠片は、一つ二つと震え、触れ合う。音は小さくとも声を上げて、その意味を示す”」」」


 次々と声を上げる周りの声を聞きながら呟く。

 すると僕の手を突き出した先に、僕の手の握り拳程度の光が現れて、そこで、


『覚醒チート、自動演算機能(オート・プロデュース)、開始シマス』


 そんな機械音のような声が僕の頭の中に響いたのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ