ようやくの接触
目的の人物がいる場所に僕は走る。
出来るだけ道……と言っても獣道を走った僕。
その方が障害が少なく、場合によっては小さな川があっても丸太のような橋がかかっているからだった。
少しでも早くその人物と僕は接触したかった。
しかもその目的の人物、位置的にはこの森に走る道の一つを走っているらしい。
魔法で風の壁を作り走って枝などを吹き飛ばしながら走ることもできるし、魔物でもそういったものはいる。
「あ、でもそれだと魔力を消費しちゃうね。確か襲撃の時にしか見ていないような気がするな、魔物でも」
ふと思い出して呟いてみるが、他にも理由はあるのか?
例えば人間だったときの記憶があるから、“道”を歩こうとしているのか?
そもそもあれは人の形をした別の物体だったかもしれないから、でも人に魔動力源のような変なものがあってそれが埋め込まれている感じではあって……。
「やっぱりよく分からない。“蛇の果実”と言っていたけれど、あれはいったいどんなものだろう? しかも町であんな魔法を使って、しかも自爆までするそうだし」
マリンから聞いた話ではそうなようだった。
そして実際に接触した範囲では自爆なんてせずとも、あれだけの魔法を振りまかれれば自爆とそう大して変わらないように思う。
だからその人物を村に近づけてはダメなのだ。
そう僕は思いながらさらに進みつつも、そこで僕は気づく。
その怪物はすでにほかの村で何かやらかした後なのではないかと。
「“ズタの村”があっちの方角だけれど……まさか、ね」
僕は小さく呟いて走りそして、運の良い事に大きな道に出て、そこで、この前の町で出会ったあの怪物に似たものに遭遇したのだった。




