お勉強は大事よ
僕の出番もなく両親達が全ての敵を倒してしまった。
気絶させた敵全員を縄で縛った後、両親は、
「さて、彼等には我が息子タクヤに何をする気だったのか、詳しく聞かねばならないな」
「この前の町でのスカウト……アレが関係しているとの事ですが、スカウト自体は昔から行われているとはいえ、何か特別な事情でもあったのかしら? そういえば最近自棄に都市に戻らないか、といった勧誘が多かったのですよね」
「お前は元からだろう」
「いえいえ、いつも5通の所が10通に増えていただけです。たかだか二倍でしょう」
「そうなのか? 俺の方は7通が、11通に増えていたが、妙だなとは思ったが……」
「でもいつまでも私達に頼られては困るでしょう。タクヤには普通の人生を歩んでほしいですし」
母がそう言って僕をやさしげに見る。
だが、僕は思うのだ。
母さんと父さんは一体何をしていたんだろうと僕が思っていると母が、
「あらあら、こんな時間になってしまったわ。タクヤは学校に行きなさい」
「え? でも」
「後は私達がしておくから、学校に行ってらっしゃい」
母がにこやかに僕を追い出した。
これから何をするつもりなのか、といった気持ちもあったが、ここで駄々をこね……。
「あ、母さん、こういう人達に襲われたから今日学校を休んだ方が……」
「タクヤ、お勉強は大事よ」
その一言で追い出されてしまう。
何かをする気なのかもしれないけれど、この状況で普通に学校行くのもどうかと僕は思うけれど、父が言うにはここ周辺にはこの人達の仲間はいないらしい。
だから安全、だそうだ。
そう言われてしまうとそれ以上言い返せず僕は、学校に向かったのだった。




