便利そうなので
布を縮小する魔法、というよりは、異空間に接続する袋から布を取り出した、といった表現の方が正しい。
僕達の村が平穏で長閑だといっても悪人が全く流れてこないわけではない。
そういった者や魔物が訪れたり現れたりする事、1、2、3、4……。
数えていくと結構な量になる。
こんなに多いものなのかと疑問を思ったけれど、
「それはいいや。その内の一人の悪人の能力を、複製してもらってしまったし」
小さく舌を出して僕は呟く。
異界に接続する能力を付加させた袋から、大きな剣を取り出して攻撃してきたのだけれど、それは僕は対抗して“バケモノ”と呼ばれてしまった。
……でも、その前に、『こんな所に子供がいるとはな。この村は丸ごと頂いて、支配下に頂いてやる。その準備の最中とはいえ……だが、見られたからには仕方がない、消えてもらう』と言って、何かを準備しようとしていたのを目撃(正確には怪しい人物が来たので見に行った)した僕を殺そうとしたのだ。
それで倒して、便利そうなのでもう一つの方……あまり好まれない、コピー能力を使って手に入れておいたのだ。
いや、まさかあの能力があんなことになるとは、と僕は思いながらさらに進んでいく。
やがて、見えてきたのはあのマリンという女魔法使いと戦う、一匹の透き通った蛇のような形をした不気味な魔物だった。
前にこんなものを見たことがあるなと僕は思い出しながら様子をうかがうと、
「応援はまだなの! 私ひとりじゃ……“炎の風”」
そう言って炎を吹き付ける。
どうやらかなり苦戦をして増援はまだ来ていないらしい。となると、
「あの人から見えない位置で、お手伝い、かな?」
僕は小さく呟き、呪文を唱えることにしたのだった。
評価、ブックマークありがとうございます。評価、ブックマークは作者のやる気につながっております。気に入りましたら、よろしくお願いいたします。




