表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
落ちから始まる恋物語-The falling love-  作者: 赤坂皐月
屋上
9/31

001

僕は鵜川と別れた後、キャンパスの屋内を歩いていた。

鵜川は僕の決心についても言及してきたが、なんとか有耶無耶にして誤魔化した。


まぁ……自殺願望があったなんて言えるわけないよな。


「そうだ……そういえばあの場所がお気に入りとか言ってたな」


僕は誰も足を踏み入れない階段を踏み込む。

この階段は、屋上に続く階段だ。


階段には立ち入り禁止の札が掛けてある。

だけどその札が僅かに傾いていて、それは誰かがここを通った証拠にもなる。


もしかしたら、彼女がいるかもしれない。

僕もその札を払って、階段を進んだ。


キャンパスの屋上部分。

相変わらず人けはなく、冷たい風が体を凍えさせてきやがる。


こんなところで大人しく読書なんてしていたら、下手したら氷漬けになってしまいそうなものだが。


「あら……訪問者なんて珍しいと思ったら、あなただったの」


昨日と同じ声が聞こえてくる。

この寒気よりも冷たい、冷ややかな声色が。


「どうしたの?また飛び降りに来たの?」


昨日と同じように、本を片手に屋上の壁に背をもたれて、立花はそこにいた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ