7/31
003
「でも大和くんが知らない人の質問なんて珍しいよね。何というか、大和くんって基本あんまり他人に興味無さそうだし」
鵜川の言う通り、僕はあんまり他人と多く接触するのを拒んでしまうところがある。
人間社会学部なのに、あんまり人間が好きになれない。
「いや…ちょっとな」
「あっ!じゃあわたしが当ててあげようか!!えっとねぇ……」
勝手に鵜川はクイズを始めてしまう。
問題、大和は何故立花という見ず知らずの女性を気にかけてるのでしょうか?
シンキングタイムスタート!……と言ったところか。
「ピンポーン!はいっ!」
「はい、鵜川さん」
なんか本当にクイズ番組みたいな流れになってきたぞ。
「立花さんと昔友達だったからとか?」
「ブー、というかそれだったら多少なりとも僕は彼女のこと知ってるだろ」
「あっ……それもそっか」
再び鵜川は問題の答えを考え始める。
コイツ、前から一つの事を考え始めると答えを見つけるまで考え尽くすタイプだからな。
ちなみに僕は、何かと問題を放置するタイプだ。